3. 私の医療費は「何割負担」?判定基準を確認する
窓口負担割合は所得によって異なります。自分がどの区分に該当するかを、次の基準で確認してみてください。
3.1 1割負担(一般の所得者)
以下の2割・3割の基準に該当しない、大半の方が対象です。年金収入が少なめで、課税所得が28万円未満の方はこちらに該当します。
3.2 2割負担(一定以上の所得)
同じ世帯の被保険者のうち、課税所得が28万円以上であり、かつ「年金収入+その他の合計所得金額」が次の金額以上の場合です。
- 単身世帯:200万円以上
- 2人以上の世帯:合計320万円以上
3.3 3割負担(現役並み所得)
同じ世帯の被保険者の中に、課税所得145万円以上の方がいる場合に該当します。ただし、一定の基準を満たせば1割・2割になる特例も設けられています。
「課税所得」と「合計所得金額」は混同しやすいポイントです。
年金から公的年金等控除を差し引いたものが「雑所得」になります。(※他にも働く収入などがある場合は、それらの所得も合算します) そこからさらに各種控除(基礎控除や社会保険料控除など)を引いたものが「課税所得」になります。
自分がどの区分になるか判断に迷う場合は、お住まいの市区町村や後期高齢者医療広域連合の窓口に確認するのがいちばん確実です。
毎年6月頃に届く『住民税の決定通知書』の『課税標準額』という欄でも確認できますよ。
4. 2026・2027年度の後期高齢者医療保険料はいくら?
厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとに、全国平均の保険料額を確認しておきましょう。
4.1 保険料の計算のしくみ
後期高齢者医療保険料は、全員が一律で負担する「均等割」と、前年の所得に応じて計算される「所得割」の合計です。
- 被保険者均等割額(月額):4673円(年額:5万6083円)
- 所得割率:10.17%
- 全国平均保険料額(月額):7989円(年額:9万5875円)
実際の保険料はお住まいの都道府県やご自身の所得によって異なります。
また、低所得の方には均等割が最大7割軽減される負担軽減措置も設けられています。
4.2 2026年度からは「子ども・子育て支援金分」が上乗せされます
2026年度からは、上記の医療分に加えて、少子化対策の財源となる「子ども・子育て支援金分」が新たに上乗せされます。
- 子ども・子育て支援金分の全国平均上乗せ額(月額):約194円
- 医療分と合わせた合計平均保険料(月額):約8183円
月額にすると約194円の増加ですが、年間では約2300円ほどの負担増になります。「金額は少ないけれど、知らないまま引き落とされていた」とならないよう、事前に把握しておくことをおすすめします。
5. まとめ
75歳は医療保険の仕組みが大きく変わる節目です。窓口負担が原則1割になるという恩恵がある一方、これまで家族の扶養に入っていた方は新たに個人として保険料を納める必要が生じます。
2026年度からは子ども・子育て支援金分の上乗せも始まり、保険料の合計平均は月約8183円になります。
「いくら払うことになるのか」を事前に把握しておくことで、老後の資金計画がずっと立てやすくなります。
75歳の誕生月に届く新しい保険証には負担割合が明記されていますので、届いたら真っ先に確認してみてください。
制度の詳細やご自身の保険料の見込みについては、市区町村の窓口や後期高齢者医療広域連合へ問い合わせると、丁寧に教えてもらえます。
参考資料
和田 直子

