内閣府は2026年7月7日、「景気動向指数(令和8年5月分速報)」を公表し、景気の動きを示す一致指数は3か月連続で上昇、基調判断は「改善」を示すとしました。生産や雇用の分野で明るい兆しが伝えられる一方、実際の家計にはどれだけ余裕が生まれているのでしょうか。
自分の年代の平均貯蓄が気になる人も多いはずです。周囲に聞きづらいお金の話だからこそ、統計値を知ることは家計の見直しに役立ちます。
「自分の年代の平均貯蓄はいくらか」は、多くの方が気になりながらも人には聞きにくいテーマだと感じます。まずは統計上の実態を確認し、ご自身の家計と照らし合わせる材料にしていただければと思います。
そこで本記事では40歳代から70歳代までの年代別平均貯蓄と、手取り収入からの貯蓄割合を最新統計で確認します。老後資金づくりの実践アクションもあわせて紹介するので、ご自身の家計と照らし合わせてみてください。
1. この記事の3つのポイント
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二人以上世帯の平均貯蓄は2059万円だが中央値は1264万円と、約800万円の開きがある -
年代別平均貯蓄は40歳代1381万円・50歳代1756万円・60歳代2843万円・70歳以上2471万円と、60歳代をピークに推移 -
手取り収入を貯蓄に振り分けている世帯は38.4%で、振り分けた世帯の平均割合は約35%(預貯金17%・株式等14%)
2. 二人以上世帯の平均貯蓄は2059万円・中央値1264万円
総務省の家計調査によると、2025年の二人以上世帯における平均貯蓄現在高は2059万円でした。中央値は1264万円で、平均を下回る世帯が多いです。
2.1 平均と中央値には800万円近い開き
平均2059万円と中央値1264万円の差は約800万円にのぼります。一部の高額貯蓄世帯が平均を押し上げているため、多くの世帯の実感に近い数字は中央値のほうです。
平均値だけを見て一喜一憂する必要はありません。中央値を軸に自身の家計を確認してください。
2.2 世帯主が65歳以上の平均は2564万円
世帯主が65歳以上の世帯に限ると、平均貯蓄は2564万円、中央値は1777万円でした。
貯蓄2500万円以上の世帯が36.3%、300万円未満の世帯が14.9%を占めます。二人以上世帯全体(それぞれ27.8%、20.4%)と比べて高額層の割合が高いです。
平均と中央値の差が800万円近くあるという事実は、ライフプラン相談の現場でもよく驚かれるポイントです。一部の高額資産保有世帯が平均を押し上げているだけなので、「平均に届いていない=遅れている」と焦る必要はありません。
3. 年代別の平均貯蓄額|40歳代・50歳代・60歳代・70歳代
年代が上がるほど貯蓄は増えていきます。2025年の家計調査から、二人以上世帯の年代別平均貯蓄を確認しましょう。
3.1 40歳代・50歳代の貯蓄実態
40歳未満の平均貯蓄は994万円でした。40〜49歳では1381万円、50〜59歳では1756万円と、10年ごとに数百万円ずつ積み上がっています。
40歳代は住宅ローンや教育費で支出がふくらむ時期にあたります。それでも平均は1000万円を超えていて、共働きや先取り貯蓄で資産形成に取り組む世帯も多いです。
また、50歳代は収入がピークを迎える一方、教育費の負担が続くケースもあります。老後資金の必要額から逆算し、不足分を計画的に埋める段階に入ります。
3.2 60歳代・70歳代の貯蓄実態
60〜69歳の平均貯蓄は2843万円で、全年代のなかで最高となりました。退職金の受け取りがあり、現役期の資産形成が結実する年代にあたります。
70歳以上の平均は2471万円でした。60歳代よりも減少しているのは、退職後の取り崩しが進んだ結果です。年金だけでは生活費を賄えず、貯蓄を使う世帯が多くなっています。
総務省の家計調査(家計収支編)2025年平均によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の家計は不足超過となっています。実収入は25万4395円、可処分所得は22万1544円、消費支出は26万3979円です。
差し引き月4万2434円の不足が生じ、年間で約50万円、20年で約1000万円の取り崩しが必要になる計算となります。
月4万2434円の不足は、20年間で約1000万円という数字になります。60歳代の平均貯蓄2843万円がある世帯でも、取り崩しのペースを把握しておかなければ、想定より早く資産が目減りする可能性があります。



