まだ若いうちはお金を貯めること、お金をふやすことになかなか熱が入らないと思います。老後の生活と言われてもピンと来ないし、いまはほかのことにお金を使うので精一杯という人が多いでしょう。しかし、早いうちにお金を貯めること、お金をふやすことへの意識を変えないと一生その「熱が入らない状況」が続くことになります。

「お金を貯めること」は、早く始めて一つも損はありません。より早く始めたほうが有利な戦いなのです。少額でいいのでまずはお金を貯めるクセをつけましょう。月1万円からでもいいです。まずは貯めてみること、自分でもお金が貯められるという自信を持つことが大事です。そうなると、お金を貯めることが楽しくなり、本気でお金を貯めるようになるはずですよ。

時代に合ったお金のふやし方をしよう

その時代とその人のライフステージによって、ベストなお金のふやし方というのは変わってきます。いまは政府が主導しているiDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)、つみたてNISAなどの運用益などが非課税となる制度があります。

財政状況がよくないにもかかわらず国が非課税にしているというのですから、この制度の活用は検討に値するでしょう。また、非課税の恩恵を受けられるという点ではサラリーマンには財形貯蓄があります。

ただ、iDeCoは「年金に頼らず自分たちで老後資金を準備しなさい」というメッセージであるとも受け取れます。また、NISAやつみたてNISAは「国民の『投資への心理的な抵抗』を取り除きたい」という意図があるように見える側面もあるでしょう。

とはいえ、こういう国の制度はしっかり活用していくべきですし、自分たちの「いま」に合ったお金のふやし方というのが必ずあるはずなのです。それを選び取るためにも、多様なお金の貯め方を知っておく必要がありますし、自分の状況や置かれている立場もしっかり理解しておくことが大切です。

まとめ

正直に言えば、この時代に老後のお金を十分に蓄えるというのはかなり難しいことです。しかし、そう言ってばかりもいられません。私たちには自分の力でなんとかしなければならない時代が来ているのです。お金を貯めるということに、もっと真剣に取り組んでみてもいいのではないでしょうか。

大塚 ちえ