これは相手だって同じ、とBさんは言います。
常々義母に「仕事も、子育ても、家事も頑張ってくれている」と褒められていたBさんですが、夫の女性関係で問題が起きたとき「あなたがもう少し目がパッチリしていたり、料理が上手ならね」といわれたとか。
「仕事に、ワンオペ育児、家事だって手を抜いているわけでない。それでも少しアラがあれば責められる。私は完璧な人間ではないといけないの? 何でも私のせい?」と肩を落としたそうです。
「結局相手も同じなんですね。身内なら受け入れられる短所も、新しく家族になったばかりのときは非難の対象に。家族なんて、簡単にはなれません」といいます。
夫も同じ
1歳の男の子の母であるCさんは「夫に対しても同じ」といいます。男女交え、5人兄妹で育ったCさん。「兄や妹が自分とは全然違う性格や生活習慣でも、特に気になりません。イラっとすることもあるけど、許せてしまう。でも夫は違います。朝食の好みが違うことも、家事のやり方の違いも気になる」といいます。
「夫と兄妹では立場が違うけど、それにしても夫だと小さなことも気になる」そう。「義両親に対しても同じです。すごく良い方だったのですが、距離が近付くにつれ、苦手意識が出てきて…。距離が遠い方が仲良くできたのになと後悔しています」といいます。
小さなことが気になり、愚痴をいうものの、相手は変わらないので次第に諦めていく。家族とはこういった年月を経て、段々と許せることが増え、本物になれるのでしょうか。
永山京子