物語コーポレーション、通期で14期連続の増収増益 積極出店や焼肉部門の売上増加が貢献

2019年8月16日に行われた、株式会社物語コーポレーション2019年6月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社物語コーポレーション 取締役 財務・成長戦略担当 津寺毅 氏
株式会社物語コーポレーション 代表取締役社長CEO 加治幸夫 氏

業績概要①(連結)

津寺毅氏:私から通期の業績概要について説明させていただきます。5ページをご覧ください。

通期の業績は、売上高が589億2,400万円で前年の113パーセント、営業利益が39億3,300万円で前年の117.1パーセントです。経常利益が46億8,600万円で前年の121.2パーセント、当期純利益が29億8,300万円で前年の123.1パーセントとなり、増収増益で終わることができました。その結果、経常利益ベースで14期連続増収増益を達成いたしました。

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全体的な業績概要についてお伝えいたします。まず売上高の増収は、焼肉部門を中心とした既存店舗の売上増加、また「焼肉きんぐ」「丸源ラーメン」「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」などの積極出店にともなう店舗数増加によるものです。その結果、店舗数は前年同期と比較して45店舗増加し、既存店の売上高は前年の102パーセントで推移しております。

次に売上総利益は、主に焼肉部門の原価率改善や物流改善によるコストダウンにともない、前年と比較して0.2ポイント改善しました。営業利益は、既存店舗の売上高増加や店舗数拡大により増益となりました。また、営業利益率も、前年同期と比較して0.2ポイント改善しています。

主な要因としては、既存店舗の営業利益率が0.5ポイント改善したことだと考えております。既存店舗においても、前年と比較して人件費の上昇によるコスト増はありました。しかしながら、先ほど申し上げた食材原価をはじめ、水光熱費や修繕費の抑制、また売上増加が重なった結果、人件費増を吸収して、既存店舗の営業利益率の改善につながったという背景がございます。

経常利益と四半期純利益の増加は営業利益の増加によるものです。なお、減損損失や戦略的な店舗閉店を実施した結果、特別損失は4億6,600万円を計上するという結果となりました。

業績概要②(単体)

個別損益概要を用いて売上と利益の主な計画差異について説明させていただきます。6ページをご覧ください。スライド左側が物語コーポレーション単体の計画差異の説明です。

売上高の計画未達は、直営店ならびにフランチャイズの新規出店数が計画を8店舗下回ったことが主な要因となっております。それに加えまして、出店時期のズレによるマイナスも要因の1つとして挙げられます。なお、既存店舗の売上高は、計画を達成しております。

また、各利益の計画達成要因については、既存店舗の売上高の計画達成があります。加えて、先ほど申し上げた新規出店の未達による計画開業費の減少、及び協賛金収入の増加が主な要因として挙げられます。

次に、スライド右側の子会社合計の計画差異の説明です。売上高の計画未達につきましては、主に「北海道蟹の岡田屋総本店」の売上高が不安定な中国経済のあおりを受けて計画を大きく下回ったことが要因です。

加えて、新規出店2店舗の未達成ならびに積極的な退店が挙げられます。さらに、「北海道蟹の岡田屋総本店」から焼肉の「薪火焼肉 源の屋」への業種転換を合計で4店舗実施したことが主な要因でございます。また、各利益の計画未達成につきましては売上高計画の未達成が主な要因となっております。

業績概要③(四半期業績の推移)

7ページをご覧ください。売上高と経常利益の推移を四半期ごとに表した表です。第4四半期は、5月の大型連休の集客や休日数の増加も重なり好調に推移しました。加えて、焼肉部門は3月に大幅なメニュー改定を実施したことによる効果も重なりました。

結果的に既存店の第4四半期における売上高は前年の104.1パーセントと好調に推移し、大幅な伸び率となりました。そのため、年間を通じても順調に推移したと判断しております。

業績概要(売上高の対前年増減要因)

8ページをご覧ください。売上高が前年に対して68億円増加した要因のポイントを表しております。スライド右下の表に記載している増収の内訳は、店舗数増加にともなって56億円増加し、既存店舗全体でも7億500万円増加したということが主な要因となっております。

お好み焼部門を除き、主力の焼肉部門をはじめとした各部門は共に増収という結果で終わっております。

既存店売上高前年比推移

9ページをご覧ください。既存店舗全体の売上高前年比の推移を示した表でございます。先ほども申し上げましたとおり、全体のトレンドとしては各部門の既存店対策が功を奏して好調に推移しております。その結果、通期の既存店の売上高は前年の102パーセントで着地しております。

出退店状況

10ページをご覧ください。新規出店は54店舗で退店が9店舗あり、純増で45店舗です。期末店舗数は直営・フランチャイズを合わせて515店舗となりました。直営店・フランチャイズ店、それぞれの出店と退店の内訳につきましては、スライド右の表でご覧ください。

ご参考:店舗展開(国内直営・FC)

11ページは全国の店舗展開状況を示した資料ですので、ご参照いただければと思います。

経常利益(連結)の増減要因

12ページは経常利益の増益要因を表したものです。スライド右下に増益の内訳も記載しております。既存店舗の増益と店舗数増加により増益となっております。

また、既存店舗の増益は、グラフの⑫の人件費増加が注視して挙げられます。こちらは、時給の増加やパート・アルバイトの戦力化にともなう教育費の増加が大きな負担となりました。しかし、それらを吸収する粗利の増加や原価率の改善に加え各種経費の低減が重なって既存店舗の増益を確保したということが、このグラフから読み取れます。

財務概要(連結)

13ページは財務の状況です。スライド左側のバランスシートにつきましては、おおむね業容の拡大にともなう変動ですので、大きな問題はございません。

右側は有利子負債と自己資本比率の推移を示した表です。有利子負債は、引き続き積極的な出店にともない61億5,800万円となり、自己資本比率は53.7パーセントとなっております。

また、本資料より、私たちの重要な経営指標であるROE、ROA、ROICの数字を掲載しておりますが、いずれの数値も良化する結果となっております。

キャッシュ・フロー(連結)概要

14ページをご覧ください。キャッシュ・フローの状況です。こちらもおおむね業容拡大にともなう変動ですので、大きな問題はないと考えております。出店数が計画を下回ったことによって、キャッシュ・フローも増加傾向となっている次第です。ここまでが決算概要でございます。

業績計画(連結)①(期初計画)

15ページは業績計画です。今期も増収増益を計画しており、この期が終わりますと15期連続増収増益を目指す計画となっています。

売上高は663億9,600万円で前年の112.6パーセント、経常利益が51億円で前年の108.8パーセントとなる計画です。純利益は31億8,400万円で前年の108.3パーセントを計画しております。引き続き焼肉部門、ラーメン部門、ゆず庵部門の店舗数増加が寄与し、増収増益を目指すという構図になっております。

1点、ご説明しなければならないところとして、営業利益率について、スライドの表の下の部分に注釈を記載しております。前期までは営業外収益に計上していた協賛金収入を、今期より主に仕入控除項目として、売上原価に含めて処理する方法に変更いたしました。これにより大幅に上昇しております。

また、経常利益につきましては、本社における業態開発部門の拡充、そしてデジタル系の集客施策強化にともなう一時経費の増加により、前年を下回る比率となっております。

業績計画(連結)②(期初計画)

16ページには単体計画を記載しておりますので、ご覧ください。

業績計画(連結)③(期初出店計画)

17ページには出店計画の内訳です。国内への出店が37店舗、フランチャイズが14店舗、海外での出店が6店舗と計画しております。

業績計画(連結)④(その他)

18ページには、今期の業績計画の主な策定根拠を示しております。スライド左側の表に書いてありますとおり、既存店の売上高前年比の前提は101.3パーセントで設定しております。

業績計画(連結)⑤(期初計画策定条件)

19ページには策定根拠を記載しておりますので、ご覧ください。

配当政策

20ページに配当政策を記載しております。今期の配当計画につきましては、前年の90円から20円増配となる110円の予想を掲げておりまして、12期連続の増配を見込んでおります。以上が決算概要と業績計画の説明でした。次に、社長の加治より業績の総括をさせていただきます。ありがとうございました。

トピックス

加治幸夫氏:前期の通期業績総括をさせていただきます。よろしくお願いいたします。トピックスとして、「業績」と「その業績を支える人財」という2点を挙げました。

トピックス①14期連続増収増益の達成①

まず業績については津寺からも説明がありましたように、14期連続の増収増益を果たすことができました。とくに経常利益率は2016年の6.7パーセントから7.9パーセントと、8パーセントに届く数値まで上げられたということが大きかったのではないかと思っています。

トピックス①14期連続増収増益の達成②

そして、その14期連続増収増益を支えるのが、既存店前年比が9期連続で100パーセントを上回ったということだと思います。今後も、既存店前年比が100パーセントを上回るということにこだわり続けながら、新規の新しい業態をプラスしていくという考え方で経営してまいりたいと考えております。

トピックス②新卒・キャリア(中途)・外国人の積極採用

この業績を支えるのが人財力でありまして、2019年4月には118名もの新しい仲間を迎えることになりました。1年間を通して約150名のキャリア社員も入社していますが、この4月には新卒の118名を迎えることになりました。

若干危惧しておりました離職率については、2017年は18.9パーセントまで上がったのですが、さまざまな施策を施すことによって15.6パーセントまで下げられました。今後は15パーセント以下をキープしてまいりたいと考えています。

また、インターナショナル社員は、12ヶ国で97名を抱えるまでになりました。なかには店長を経過して本社のスタッフとなり、幹部にどんどん投入していける人財もインターナショナル社員でだいぶ育ってきたということです。

加えて、障がい者雇用やLGBTへの積極的な関わりなどで今後も多様性を進めながら、いろいろな人の知恵を力にしていきたいと考えております。

焼肉部門業績総括

それでは、各部門ごとの業績を総括いたします。まず焼肉部門は、1年を通して順調な業績を維持することができました。

焼肉部門 主な取り組み 焼肉食べ放題のトップブランド確立へ

焼肉屋としての基本価値と、食べ放題業態としての基本価値、この2つのミックスが重要だと思っています。当初は、食べ放題業態の基本価値であるスピード提供や品揃えなどにこだわりを持って経営しておりました。

3年前より、食べ放題である前に焼肉屋としてのごちそう感をどうやってお客さまに提供するかということを考え、4大名物として厚切りステーキのようなお肉を提供したりというようなことが、お客さまから非常に支持されたと思っております。

また、プレミアムコースという一番高いコースに国産牛を入れることによって、少しこの(コースが選ばれる)比率も高まってきました。

焼肉屋としての基本価値である、おいしいお肉を提供するということ。そして、食べ放題業態の基本価値である品揃えと、早く、しかも感じよく提供していくということ。焼肉キングでは、この2つの組み合わせを今後も大切にしていきたいと考えております。

加えて、デジタルマーケティングを活用したSNS対応といったことも、新しい顧客の獲得と既存顧客の囲い込みに役立っているのではないかと考えております。

ラーメン部門業績総括

次にラーメン部門ですが、こちらも非常に好調な1年間で、とくに2019年のゴールデンウィーク以降は右肩上がりに推移しています。

ラーメン部門 主な取り組み ファミリー向けラーメン専門レストランとして積極拡大

九州地区での出店が非常に成功しており、現在、5店舗を九州で新しい立地に出しています。鹿児島からスタートして、福岡には今3軒出店しているのですが、どこも非常に好調です。今後も九州には積極的に展開していきたいと考えております。

「丸源ラーメン」においては、800円台の気軽なファミリーレストランという業態としての使われ方があるのではなかろうかと思っています。家族がいろいろなラーメンを食べられる場所でありながら、「肉そば」という看板商品を持っている。こういったことで非常に好感を持たれているのではないかと思っております。

1つのこだわりとしては、期間限定商品の出数比率に非常にこだわっています。0.1ポイントでも比率を上げていくということが、この業態の鮮度化に繋がっているのではないかと考えています。

期間限定商品をたくさん頼むことで鮮度を感じていただいて、また次回は自分の好きな商品に戻るといった使われ方の多様化を「丸源ラーメン」では大切にしています。今後も期間限定商品の出数にはこだわっていきたいと思っています。

それから新たな販売機会として、持ち帰りの餃子と唐揚げのサンプルケースをレジ横に置くという試みがあります。現在はテスト店で実施しているのですが、だいたい0.8パーセントぐらいの売上です。これを全店に展開いたしまして、売上の1パーセントぐらいを今後の目標にしていきたいと考えています。

また、キャッシュレス会計の導入ということで、カードを使えるようにしたことも、地域によっては非常に喜ばれ、新たな来店動機に繋がっていると考えております。

お好み焼部門業績総括

お好み焼部門は、本当に1年間たいへん苦労してまいりましたし、今もいろいろな試行錯誤の最中です。

もともとお好み焼だけの業態を行っていたのですが、売上が伸びず、鉄板焼食べ放題という価値を加えたことにより一時、売上は伸びました。しかしながら、そもそもお好み焼の食べ放題そのものは、市場からさほど求められていなかったということもあり、業態としては現在非常に暗中模索のなかにおります。

お好み焼部門 主な取り組み ブランドの基本価値向上に向けた取り組み

そこで2019年春から、もう一度お好み焼屋という業種としての原点に立ち返るため、メニューをしっかりと洗い直しました。それにより、お好み焼屋としての基本的な商品、例えば「ぼっかけ」「すじこん」「モダン焼き」などといった、どこにでもあるお好み焼屋としての品揃えが失われてきたのではないかという反省に立ち戻って、単品メニューの見直しを図っているところです。

もう1つ、今まで2,480円の鉄板焼・お好み焼の食べ放題を主力にしてまいりましたが、やはり1,980円の一番下のボトムのコースにこそもっと力を入れ、この価格帯で勝負をしてくように再設計しているところでございます。

ゆず庵部門業績総括

ゆず庵部門は、寿司と肉質にこだわった1年間でした。また、73坪タイプの店舗を出店し、規模の最適化を図ることによって、利益率も12パーセントまで上げることができました。

ゆず庵部門 主な問組「寿司・しゃぶしゃぶ」食べ放題専門店の価値創造

現在は「しゃぶ葉」さんが非常に多く展開されていますので、業種業態の差別化をしっかり図りながら、今後も寿司と肉質にこだわって少しアッパーな食べ放題のお店としてブランディングしていきたいと考えています。同時に規模の最適化図り、12パーセントの利益率を15パーセントまで引き上げられるようにしていきたいと考えております。

その他①主な取り組み 新業態「はっぴぃ」「きゃべとん」「熟成焼肉 肉源」

新業態の「牛タン大好き 焼肉はっぴぃ」というお店ですが、従来のホルモン焼肉の「源の屋」から業態変更いたしました。牛タン自慢のカジュアルな都心型の焼肉屋、小型店の焼肉屋ということで、業態はいったん完成したと考えていますので、今後はこちらを展開してきたいと考えています。

それから、店舗数こそたくさんは出せませんが「熟成焼肉 肉源」も、赤坂、六本木、仙台でいずれも大変好調な業績を上げています。個室を設けることによって、また新たな来店動機を生むことができたということもあります。

ワインと焼肉の組み合わせ、それからラグジュアリーな空間と個室の利用法がいろいろな意味でお客さまにとっては使い勝手のよい都心型の焼肉店となっているのではないかと思っております。

この雰囲気をキープしながら客単価は5,000円前後ということも業態としての仕上がりがいいのではないかと思っておりまして、この「熟成焼肉肉源」も今後は主要な都市に出店していきたいと思っております。

唯一「きゃべとんラーメン」については、現在6店舗の実験店を出店しながら試しているのですが、まだ少し未完成です。「きゃべとんラーメン」というメイン商品そのものの見直しを図りながら、業態化を進めていきたいと思っております。

この3つの業態のなかでは「牛タン大好き 焼肉はっぴぃ」と「熟成焼肉 肉源」がいったんの完成体で、今後も出店(を進めます)。「きゃべとんラーメン」はまずメイン商品の焼き直しという状況でございます。

その他②主な取り組み 物語(上海)管理有限公司による中国事業の積極推進

上海では「北海道蟹の岡田屋総本店」が17店舗あったのですが、短い期間に少し多く出しすぎたという反省があります。類似店がたくさんできまして、これも何度も申し上げておりますが、「北海道蟹の岡田屋総本店」ができた数ヶ月後には「蟹の鈴木屋」という店ができたりと、中国においては模倣店が非常に早くできてまいります。

こういったこともあり、上海のなかでは「北海道蟹の岡田屋総本店」の出店を急いでまいりました。そのことによって「蟹といえば岡田屋」というブランディングはできたと思っています。お互いに少し陳腐化にもつながるようなカニバリゼーションがあったのではないかと思います。

そのため、この「北海道蟹の岡田屋総本店」を少し間引きして、「薪火焼肉 源の屋」に業態変更し、2つの業態をうまく組み合わせながら上海のなかで大型店として存在させていこうと考えております。

スライド右下の「焼肉王」という、一人焼肉とすき焼丼ぶりの定食スタイルが売りの食堂タイプの小型店を開発中でございます。2019年9月12日に開店する予定で準備しています。各業態に関しましては以上です。

新・中期経営計画「ビジョン2015」

39ページをご覧いただきたいのですが、今回初めて長期計画のなかで新・中期経営計画「ビジョン2025」を立ち上げました。

これからはアジアにおける業態開発型リーディングカンパニーを目指していこうという思いで、2025年度末にはグループの売上高が1,500億円、そして物語コーポレーション単体としての売上高は1,000億円の規模に育てていこうという1つのビジョンを立ち上げました。

中期経営方針①既存ブランドの積極出店

「ビジョン2025」の重点方針につきましては41ページ以降にございます。ビジョンを推し進めていくための課題を8点挙げました。

1点目は、既存ブランドの積極出店がしっかりできるのかということであります。出店に関しましては、初年度の今期はおおむね順調と考えています。

中期経営方針②新業態の開発と育成

2点目は新業態開発です。先ほど申し上げましたように「牛タン大好き 焼肉はっぴぃ」と「熟成焼肉 肉源」はいったん完成しています。「きゃべとんラーメン」を早く完成させ、小型のラーメン業態として汎用性のある立地にどんどん出していきたいと考えています。今期はこの3つの業態をしっかり仕上げて、展開してまいります。

中期経営方針③海外事業の展開加速

3点目の海外事業ですが、業態のミックスは先ほど申し上げましたとおりです。今後は上海から深圳に拠点を増やすため、7月から国内の役員を2名出向させました。上海を拠点にしながら北京、深圳に直営の拠点を設けて、南の河南に展開していこうということです。

それと同時にインドネシアに関しましては、現在会社を設立しておりまして、できることなら今期中に1店舗、実験店を出店したいと考えております。

中期経営方針④既存ブランドの価値創造と再設計

4点目は、既存ブランドの価値創造と再設計です。1点目に申し上げた既存ブランドの積極出店というのは、立地をどのように探せるか、いい立地をどのように確保できるかということです。

それに対してこの4点目は、出店についてだけではありません。既存店の対前年比を上げられるような価値の再設計をしっかり図れるか、ブランドをしっかり磨けるかということが非常に重要だと思いますので、4点目にこれを持ってきました。これをしっかり実施しながら出店を行っていくという考え方です。

そのために、ブランドコンセプトを浸透させる「ブランドブック」を作成したり、新型フォーマットの新たなデザインの開発を行うこと、またデジタルマーケティングの積極的な取り組みなどを、各業態ごとに実施していくことが重要だと思っております。

既存店の対前年比へのこだわりということが、この4点目における1つの数字の指標になろうかと思っています。

中期経営計画⑤変革を起こし続け、生産性高い開発型人財の育成

5番目は、生産性の高い開発型人財をしっかりと育成していこうということです。そのためにも、離職率を低下させながら、単に営業や商品を売るのが上手な人ばかりではなく、お互いに開発し合うことを目指します。

正解がないわけですから、お互いにいろんな議論を戦わせながら新しい価値を社内でつくっていき、みんなでいろいろな実験をしていくといった、ものが言える環境をつくりながら、開発型人財を育成していきたいと考えています。

外部からもマーケティングのプロをもっと採用し、社内でもマーケティング部門をもっと強化していきたいと考えています。そのためにも抜擢人事や店長のFA制度などの新しい評価制度を構築しているところであります。今後はこの「変革を起こし続けていく」「生産性の高い開発型人財をたくさん生み出していく」ということにこそ力を入れていきたいと考えています。

中期経営計画⑥働き方改革と多様性推進による生産性向上

6番目に、先ほど申し上げましたようにLGBTや障がい者の方々をどのように我々の力にしていくか、多様性をどのように我々の力にしていくかということは大きなテーマだと思います。

現在は12ヶ国、97名の外国人社員がいて、外国人社員にはとても優秀な人がいます。今年入社した人のなかにも、1年経たずして店長ができるような人財がいます。

このような人たちを従来の評価制度ではなく飛び級や抜擢人事によって評価することで、いろいろなアイディアが社内で形成されていくのではないかと非常に大きな期待を寄せているところです。

また、女性として入社して、現在は男性になった人が何人もいます。このような人たちのなかには従来我々が感じているような感覚ではなく、さまざまな内省をしながら、いろいろなものを乗り越えてきた、強く、そして成熟した人たちが大勢います。このような人たちも大きな力になっていくと考えています。このような方々を本部のある部門のリーダーに据えたりというような人事を行っているところです。

このような多様性推進をしっかり進めながら、健康経営、デザイン経営、理念経営の3つの経営のスタイルをかけ合わせて、独自の革新性の高い企業文化をつくっていきたいと考えています。

中期経営方針⑦食材調達力の向上

7番目に、食材調達力の向上のためソースの工場をつくりました。麺工場は現在中部に1ヶ所あるのですが、2ヶ所目として関東で立地を探しているところです。この麺工場のすぐ近所に焼肉のたれ工場をつくりました。全体の7割ほどをこの工場でつくりたいと考えていて、現在は試作しながら稼働を進めています。

また、物流体制に関しては去年1年間かけて新しい物流体制を構築しました。これは非常に業績に大きく寄与しておりまして、ラボ、製造分野、物流体制と独自の食材調達、海外からの野菜の調達などを進めながら、原価高騰にも対応していきたいと考えています。

中期経営方針⑧成長性を支えるガバナンス強化

最後の8点目はガバナンス強化です。私が内部統制推進委員長を務めており、2018年6月期から新しい体制を推進しているのですが、6つの部会によってガバナンスの強化を図っています。

内部統制推進委員会の6つの部会のガバナンスを推進して、ともすれば少し形骸化しがちな委員会に活を入れます。お互いの部会同士がしっかり連携をとりながら、また横軸でしっかりと連帯し、各部門と連携してガバナンスを推進していきたいと考えております。

これも、今後はESG投資やSDGsといった新たな役割も考えながら、ただ「業績を上げていい会社だね」というだけではなく、世の中に必要とされる会社づくりを2025年に向かって進めていこうと考えております。

現在、食べ放題業態では残渣の問題が非常に大きいと思っています。「お好み焼本舗」、それから焼肉でも、食べ放題でどのように食べ残しを軽減していくかということをお客さまに意識していただく必要があります。

そのために、食べ残しをしないお客さまに対してモチベーションを感じていただけるような施策をしたり、国際的な飢餓などに対応している団体と連携をとりながら、そのような活動にも参加していきたいと考えております。

以上、今期の総括と2025年度に向けた意気込みをお話しさせていただきました。私からの説明は以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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