投資信託の中でも圧倒的な人気を誇る「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」。米国を代表する約500銘柄で構成される指数に連動するインデックスファンドであり、新NISAの普及とともに多くの投資家から支持を集めています。

2026年3月は世界的な株式市場の調整局面を受けて大きく下落し、当時は不安を感じた投資家も多かったかもしれません。しかし、その後は力強い回復を見せており、今となっては「あの下落で手放さなくてよかった」と胸をなでおろしている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2026年5月末基準の月次レポートをもとに最新運用データを詳しく解説します。日々の値動きに翻弄されず、じっくり資産を育てるための投資スタンスを一緒に振り返ってみましょう。

1. 【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】直近の運用実績のポイント

まずは、最新の月次レポート(2026年5月29日現在)より、直近の運用実績の重要ポイントから見ていきましょう。

  • 3月の急落から完全回復: 過去1ヵ月で+5.4%、過去3ヵ月で+12.3%と、短期・中期ともにプラス圏へ。
  • 長期実績は過去最高水準: 設定来では+342.6%、過去1年でも+43.1%と、長期投資の優位性を改めて証明。
  • 基準価額は4万4260円に: 前月末比+2278円の上昇。純資産総額は12兆円超えと、引き続きファンド規模の拡大が続いている。
  • 為替はわずかにマイナス寄与: 5月は円高方向への動きが▲245円の下押し要因となったが、米国株式の上昇がこれを大きく上回った。

2. 【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】2026年5月 運用実績を深掘り

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)設定来チャート《設定来~2026年6月24日》1/5

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)設定来チャート

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 」をもとにLIMO編集部作成

※以下、データはすべて2026年5月末現在のものです。

2.1 騰落率

ファンドの期間別の騰落率は以下の通りです。

  • 過去1ヵ月: 5.4%
  • 過去3ヵ月: 12.3%
  • 過去6ヵ月: 13.5%
  • 過去1年: 43.1%
  • 過去3年: 112.0%
  • 設定来: 342.6%

2.2 組入上位10銘柄

組入上位10銘柄は以下の通りです。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)組入上位10銘柄(2026年5月末)2/5

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)組入上位10銘柄(2026年5月末)

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 月報」をもとにLIMO編集部作成

  • NVIDIA CORP(アメリカ/半導体・半導体製造装置): 7.9%
  • APPLE INC(アメリカ/テクノロジー・ハードウェア・機器): 7.0%
  • MICROSOFT CORP(アメリカ/ソフトウェア・サービス): 4.8%
  • AMAZON.COM INC(アメリカ/一般消費財・サービス流通・小売り): 4.1%
  • ALPHABET INC-CL A(アメリカ/メディア・娯楽): 3.5%
  • BROADCOM INC(アメリカ/半導体・半導体製造装置): 3.1%
  • ALPHABET INC-CL C(アメリカ/メディア・娯楽): 2.7%
  • META PLATFORMS INC-CLASS A(アメリカ/メディア・娯楽): 2.1%
  • TESLA INC(アメリカ/自動車・自動車部品): 1.9%
  • MICRON TECHNOLOGY INC(アメリカ/半導体・半導体製造装置): 1.6%

3. 5月の基準価額は+2278円、米国株の上昇が牽引

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基準価額は設定来+3万4260円となっています。

2026年5月(月初~月末)の基準価額は+2278円でした。

内訳は以下の通りです。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)基準価額の変動要因3/5

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)基準価額の変動要因

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 月報」をもとにLIMO編集部作成

  • 米国株式: 2026/5: +2524円(設定来計: 2万5625円)
  • 為替要因: 2026/5: ▲245円(設定来計: 8736円)
  • その他(信託報酬等): 2026/5: ▲1円(設定来計: ▲101円)
  • 分配金(2025/11〜2026/5): -円(設定来計: 0円)
  • 基準価額(分配落後)2026/5: +2278円(設定来計: 3万4,260円)

5月の動向を振り返ると、「強い米国株」が「円高のマイナス」をハネ返した形となっています。背景にある2つの要因は以下の通りです。

3.1 米国株(プラス要因:+2524円)

S&P500 直近6カ月チャート4/5

S&P500 直近6カ月チャート

TradingView

3月の下落から4月に上昇トレンドへ転換。S&P500指数は7000を突破した後も勢いが止まらず、5月も高値を更新し続けました。

3.2 為替レート(マイナス要因:▲245円)

USD/JPY 直近6カ月チャート5/5

USD/JPY 直近6カ月チャート

TradingView

4月末に1ドル=160円を突破したドル円ですが、5月は調整が入り155円台まで円高が進みました。

この「株高」と「円高」の綱引きの結果、5月の基準価額は米国株の上昇が力強く牽引する結果となりました。

4. まとめ:今後の投資スタンス

2026年5月の実績を振り返ると、3月の急落局面から力強い回復が続いていることが確認できます。

注目すべき点は「為替要因」です。

5月は円高方向への動きが▲245円のマイナス寄与となりましたが、米国株式の上昇がこれをカバーし、基準価額は月次で+2,278円の上昇を記録しました。

設定来の騰落率は+342.6%。3月に一時的な調整を経験しながらも、長期保有の優位性は揺るぎないものとなっています。

下落局面では「手放した方が良いのでは?」と考えてしまいがちです。しかし、今回のような回復の速さが示す通り、積立投資(ドル・コスト平均法)においては、下落局面こそ「より多くの口数を安く買えるチャンス」でもあります。

直近のマイナスに一喜一憂せず、長期的に資産の成長を見守っていきましょう。

【免責事項】

  • 本記事は、運用報告書等の公表データに基づき作成したものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
  • 記載されている過去の運用実績は、将来の運用成果を保証するものではありません。
  • 投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任で行っていただきますようお願いいたします。

参考資料

和田 直子