将来に向けて、毎月コツコツと預金を積み立てている方は多いのではないでしょうか。

しかし、物価上昇によってお金の実質的な価値が変化する昨今、「今の貯金方法だけで、本当の意味で資産を守り増やせているのだろうか」と疑問に思うこともあるかもしれません。

筆者はかつて証券会社のファイナンシャルアドバイザーとして、個人のお客様や法人に向けてライフプランに寄り添った資産形成をご提案していました。

その経験からも、毎月の積立額が同じであっても、それを銀行に預け入れる場合と、税制優遇制度である「新NISA」を活用して運用に回す場合とでは、将来的に手にする資産額に格差が生じる可能性があると日々実感しています。

実際に15年間という期間にわたって継続した場合、その選択の違いによって生まれる差額は数百万円、場合によっては一千万円以上の規模に達することも考えられます。

本記事では、金融庁などの信頼性の高い情報に基づき、「銀行預金」と「新NISAによる積立投資」の2つのアプローチを比較します。

15年後の資産額がどのように変化するのかを、具体的なシミュレーションデータをもとにわかりやすく解説していきますので資産形成について考える際の参考にご覧ください。

1. 「月5万円」を15年続けた場合の貯金額はいくら?

結論からお伝えすると、毎月5万円を銀行預金として積み立てた場合、15年間での元本は合計「900万円」となります。

近年は日本銀行の利上げの影響もあり、メガバンクの普通預金金利は年0.3%前後まで上昇していますが、資産を大きく増やすには十分とはいえない水準です。

仮に、普通預金金利が年0.3%という条件で15年間預け続けた場合、得られる利息は約20万円(税引前)にとどまり、最終的な資産額はおよそ920万円となります。

月5万円を15年続けた場合預金額1/7

月5万円を15年続けた場合預金額

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

ただし、利息には約20%の税金がかかるため、実際に手元に残る金額はこれより少なくなります。

加えて注意したいのがインフレの影響です。

たとえば年2%の物価上昇が続いた場合、将来的に同じ商品を購入する際により多くの金額が必要になります。

そのため、預金額自体は増えていても、お金の実質的な価値は下がる可能性があります。

このように、預金は元本が減りにくいという安心感がある一方で、利息は限定的であり、インフレの影響によって実質的な資産価値が目減りする可能性もあります。

では、同じ「月5万円」を積み立てる場合、より効率的に資産形成を目指す方法はないのでしょうか。

そこで注目されているのが、税制優遇を受けながら投資ができる「新NISA」という制度です。