4. 年金生活者支援給付金を受け取るための手続き

それでは、この給付金を受け取るためには、どのような手続きを踏めばよいのでしょうか。

年金生活者支援給付金6/11

年金生活者支援給付金

出典:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

「手続きを忘れてしまいそうで不安」と感じる方もいるかもしれませんが、支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。

基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了しますので、ご安心ください。

ただし、対象者の年金の受給状況によって書類の形式や手続きのタイミングが変わります。ここでは3つのケースに分けて、手続きの方法を見ていきましょう。

4.1 ケース1:これから老齢年金の受給を開始する方(緑色の封筒)

まだ年金を受け取っていない方には、受給が始まる3カ月前に、年金手続きに必要な「年金請求書(事前送付用)」が届きます。

その際に、「年金生活者支援給付金請求書」が一緒に封入されています。

必要事項を記入し、年金の請求書とあわせて提出してください。注意点として、請求書は年金の受給開始年齢に達する誕生日の前日以降でないと提出できません。

4.2 ケース2:すでに年金を受給中の方(薄緑色の封筒)

年金生活者支援給付金請求書の封筒8/11

年金生活者支援給付金請求書の封筒

出典:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに基礎年金を受給している方でも、所得額の変動などによって新たに給付金の対象となる場合があります。

そうした方々を対象に、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)9/11

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出典:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

はがきに必要事項を記入し、同封されている目隠しシールを貼り付けます。その後、差出人欄にご自身の住所・氏名を書いて、切手を貼ってから投函しましょう。

※支給要件に該当するかどうか確認できない方には、A4サイズの請求書と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

4.3 ケース3:老齢基礎年金を繰上げ受給している方(薄橙色の封筒)

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用10/11

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用

出典:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

最後に、老齢基礎年金を繰上げ受給している方のケースです。

給付金の受給対象になると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

書類が届いたら、必要事項を記入し、付属の目隠しシールを貼ってから切手を貼付してポストに投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、A4サイズの請求書と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

最初の年は手続きが必要ですが、その後は支給要件を満たし続ける限り、自動的に給付金を受け取ることができます。

もし所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。

なお、2025年1月以降に65歳になり、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた方は、電子申請での提出も可能になっています。

電子申請を利用した場合、郵送での提出は不要です。

5. 高齢者世帯の生活実態:半数以上が「生活苦」を実感

ある調査では、高齢者世帯の半数以上が日々の生活を「苦しい」と感じているという結果が報告されています。

ここでは、高齢者の生活意識に関する厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」を参考に、その実態を見ていきましょう。

この調査によると、高齢者世帯の生活意識は以下のようになっています。

5.1 高齢者世帯の生活意識の内訳

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

「大変苦しい」と「やや苦しい」を合計した「苦しい」と感じている世帯の割合は、55.8%と半数を超えています。

この結果から、「普通」と回答した世帯よりも、生活に苦しさを感じている世帯の方が多いことがわかります。

6. まとめ

今回は、年金生活者支援給付金について詳しく解説しました。

年金生活者支援給付金とは、年金収入やその他の所得が一定の基準以下の方を対象にした公的な支援制度です。

2026年度の給付額は、前年比で3.2%の増額となっており、月額5620円もしくは7025円の給付金が受け取れます。

この給付金を受け取るには請求手続きが必要です。請求手続きの案内が届いていたが手続きをしていないという方は速やかに請求手続きをおこないましょう。

また、このような公的な支援制度は他にもたくさんあります。

年金生活が苦しくて大変という方は、市役所の福祉課などに一度相談してみましょう。

参考資料

鶴田 綾