株式市場の振り返り-日経平均株価は小反発、イベント控えて後場は膠着状態続く

2019年8月22日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,628円(+9円、+0.1%) 小反発
  • TOPIX 1,498.0(+0.5、+0.0%) わずかに反発
  • 東証マザーズ株価指数 876.3(▲6.1、▲0.7%) 4日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:841、値下がり銘柄数:1,170、変わらず:138
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:37、年初来安値更新銘柄数:90

東証1部の出来高は9億7,435万株、売買代金は1兆7,275億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。前日よりは増えたものの、大きなニュースがない中、週末に米国で開催される世界中央銀行総裁シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控え、模様眺めムードが続きました。売買代金は7日連続の2兆円割れとなっています。

そのような中、日経平均株価は膠着感を強める展開となりました。米国株の反発を受ける形で寄り付き直後に一時+112円高まで上昇しましたが、前場の終盤にはマイナス圏へ沈みました。後場に入ると、前日終値を挟んだ攻防となり、終盤に一時▲34円安と売られる場面がありましたが、最後は小反発で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで最後はわずかに上昇する反発となりました。

東証マザーズ株価指数は4日ぶり反落、売買代金は12日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,533万株、売買代金962億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加はしたものの、個人投資家の物色意欲が停滞しており、売買代金は12日連続で1,000億円を下回っています。

また、株価指数も4日ぶりの反落で引けています。依然として900ポイント回復は遠いようであり、今後の展開は個人投資家の投資マインド回復次第と言えそうです。

資生堂が+6%高に迫る急騰、武田薬品工業は連日の年初来安値更新

個別銘柄では、訪日観光客の増加等を背景に資生堂(4911)が+6%高に迫る急騰となり、インバウンド需要に支えられる高島屋(8233)など百貨店株の一角も値を上げました。

また、ハイテク株では東京エレクトロン(8035)が連日の年初来高値更新となり、小売り株ではニトリホールディングス(9843)が年初来高値を更新しています。

その他では、前々日に謎の急騰を遂げたZOZO(3092)が再び買われ、一時+5%超高の急騰となったのが目を引きました。

一方、ハイテク株ではソニー(6758)が大幅安となり、シャープ(6753)、ローム(6963)、ルネサスエレクトロニクス(6723)なども大きく値を下げました。

また、医薬品株も総じて売られ、武田薬品工業(4502)が取引時間中に連日で年初来安値を更新したほか、キッセイ薬品工業(4547)、ツムラ(4540)、持田製薬(4534)など中堅薬品株も年初来安値更新となっています。

その他では、日本郵政(6178)、かんぽ生命(7181)、ゆうちょ銀行(7182)の“郵政トリオ”が揃って上場来安値を付けたことが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、連日でストップ高となったシェアリングテクノロジー(3989)が反落し、ZUU(4387)は大幅安となりました。一方、手間いらず(2477)はザラバで年初来高値を更新し、メルカリ(4385)は堅調に推移しています。

葛西 裕一