2. 親の相続は「お金持ちだけの問題」ではない?トラブルの約8割は身近な家庭で発生
ご自身の老後資金のやりくりと同時にのしかかってくるのが「親の相続」という見えない負担です。
「うちは財産が多くないから揉めないだろう」と考える方も多いですが、それは大きな誤解です。
最高裁判所「令和6年 司法統計年報(家事編)」によると、全国の家庭裁判所で成立した遺産分割事件のうち、遺産総額が「5000万円以下」のケースが全体の約78%を占めています。
つまり、莫大な資産を持つ一部のお金持ちではなく、「実家の不動産と少しの預貯金」といったごく一般的な家庭も、財産が分けにくくトラブルに発展する可能性があるということです。
親の財産状況を把握していないまま相続を迎えると、いざという時に遺産分割の話し合いが難航し、残された子供(つまりご自身)が精神的・金銭的に大きな負担を背負うことになります。
3. 子供に苦労をかけない!60歳代の過半数が関心を寄せる「墓じまい」
ご自身が親の相続や実家の片付けで大変な思いをする世代だからこそ、「自分の子供には同じ苦労をさせないよう、今のうちから整理しておきたい」と考えるのは自然な流れです。
その代表格とも言えるのが「墓じまい」です。全国石製品協同組合が40歳代〜70歳代を対象に実施したアンケート調査から、最新のトレンドを見てみましょう。
3.1 60歳代の過半数が「墓じまい」に関心あり
墓じまいについて「経験者・検討中・将来検討可能」と答えた関心層は全体の42.8%にのぼりました。
特に60歳代の関心が高く、53.2%と半数以上が墓じまいに関心を寄せています。
3.2 検討のきっかけ1位は「お墓の管理やお参りが大変」
検討のきっかけとして最も多かったのは「今あるお墓の管理やお参りが大変」(21.0%)でした。遠方で管理が難しかったり、承継者がいなかったりといった生活環境の変化が大きく影響しています。
3.3 検討・相談のタイミングは「自分の終活」が上位に
誰かに相談するタイミングについては、「誰にも相談しないのでわからない(37.0%)」が最多だったものの、具体的なタイミングとしては「自分が終活をはじめた時(21.2%)」「家族が亡くなった時(13.4%)」が続きました。
家族の不幸を機に慌てて考えるのではなく、自身のセカンドライフを見据えた「終活」の一環として、主体的に墓じまいに向き合う姿勢がうかがえます。
