2019年7月31日に行われた、株式会社マーベラス2020年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社マーベラス 代表取締役社長執行役員 許田周一 氏

業績ハイライト(損益計算書)

許田周一氏:代表取締役社長の許田でございます。2020年3月期第1四半期の決算につきまして、Web配信により説明させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

本日は、はじめに第1四半期の決算概要、次にセグメント別の状況、最後に通期の業績予想についてご説明いたします。それでは、2020年3月期第1四半期の決算概要について、説明させていただきます。

まずは、業績ハイライトです。売上高は前年同期71.8パーセントの45億1,800万円で、営業利益は前年同期比101.8パーセントの6億6,200万円となりました。オンラインゲームの売上減少や、当第1四半期において国内ゲームソフトの新作発売がなかったことなどにより、減収となりました。しかし、オンライン事業の利益率が改善したことにより、営業利益は前年同期を上回ることができました。

セグメント別概況

続きまして、こちらがセグメント別の実績です。オンライン事業は、売上高が前年同期比72.0パーセントの16億5,800万円で、セグメント利益は前年同期比1093.4パーセントの3億2,800万円となりました。また、コンシューマ事業は、売上高が前年同期比66.0パーセントの17億6,100万円で、セグメント利益は前年同期比77.0パーセントの3億9,200万円となりました。

音楽映像事業は、売上高が前年同期比82.9パーセントの10億9,800万円で、セグメント利益は前年同期比75.7パーセントの3億4,400万円という結果となりました。それぞれの内容につきましては、後ほどセグメント別にご説明いたします。

セグメント別売上構成(四半期毎)

こちらの(スライドの)グラフは、四半期ごとのセグメント別売上構成となります。

オンライン事業 2020年3月期1Qまでの進捗状況

それでは、セグメント別の状況について説明させていただきます。まずはオンライン事業です。

長期運営タイトルの売上減少やタイトル数の減少にともない減収となりました。しかし、前期に実施したオンライン事業の構造改革による効果で費用面が改善されたほか、不採算タイトルの整理を行ったことで利益率が改善し、前年同期比で増益となりました。

タイトルの状況としては、2年目の『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』は引き続き好調に推移しました。ただ、当社主力の『剣と魔法のログレス いにしえの女神』をはじめとする長期運営タイトルは経年により売上が減少いたしました。

なお、アプリゲーム『千銃士』は2019年6月にサービス終了となりました。しかし、これまで配信されたすべてのシナリオが閲覧可能なオフライン版の提供を決定し、配信を開始いたしました。さらに、この秋には関連CDや書籍を発売するなど、今後も『千銃士』プロジェクトの多方面への展開を継続してまいります。

オンライン事業 2020年3月期 2Q以降の取り組み

続いて、オンライン事業の今後の取り組みについて説明させていただきます。今期の新作としては、中国の西山居さまが開発するスマートフォン向けシューティングRPG『ガール・カフェ・ガン』がございます。本作は中国に先駆けて、2019年夏に当社から日本での先行配信を予定しています。

また、スマートフォン向けMMORPG『ログレス物語(ストーリーズ)』の2019年内の配信を予定しています。こちらは『剣と魔法のログレス いにしえの女神』とは異なるシナリオと、新たなゲームシステムで物語が展開していく『ログレス』シリーズの最新作となっております。既存の『ログレス』とともに、多くのユーザーのみなさまに楽しんでいただけるようなタイトルを目指してまいります。

加えて今期はもう1作新規アプリゲームの配信を予定していますが、こちらの詳細については正式な発表までしばらくお待ちください。なお以前にご案内した外部プロデューサーを招へいしたタイトル制作につきましては、残念ながら企画終了となりました。しかし、そのほかにもいくつかの企画は進行中であり、引き続きオンラインの事業回復に努めてまいります。

コンシューマ事業 2020年3月期1Qまでの進捗状況

続いて、コンシューマ事業の状況について説明させていただきます。引き続きアミューズメントビジネスが好調に推移いたしました。しかし、当第1四半期においては国内での新作ゲームソフトの発売がなく、減収減益となりました。

海外におきましては、Marvelous USA,Inc.より『シノビリフレ -SENRAN KAGURA-』のワールドワイド向けWindows PC版を2019年6月に配信開始いたしました。また、他社さまからのライセンスタイトルを2タイトル発売しました。

アミューズメント事業におきましては『ポケモンガオーレ』が引き続き好調な業績推移となりました。

コンシューマ事業 2020年3月期 2Q以降の取り組み

続いて、コンシューマ事業の今後の取り組みについて説明させていただきます。まずはアミューズメント事業におきまして、当社初となるアミューズメント施設向けリズムゲーム『WACCA(ワッカ)』を2019年7月18日より稼働開始いたしました。

また、国内で稼働中の『戦え!ドラゴンクエスト スキャンバトラーズ』につきまして、アジア地域での展開を決定しました。そして、2019年7月よりまずはマレーシアで稼働を開始いたしました。今後も順次、ほかの国や地域への展開を検討しています。

国内ゲームソフトでは、シリーズ史上最大のヒットを記録した『ルーンファクトリー4』をNintendo Switch向けにリマスターした『ルーンファクトリー4スペシャル』を7月25日に発売いたしました。また、完全新作アクションゲーム『DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)』を9月13日に、『牧場物語』シリーズ初となるNintendo Switch向けタイトル『牧場物語 再会のミネラルタウン』を10月17日に発売予定です。

さらに2019年秋に、海外からのアクイジションタイトルである『CONTROL(コントロール)』の日本での発売を予定しています。

音楽映像事業 2020年3月期1Qまでの進捗状況

続いて、音楽映像事業の状況について説明させていただきます。映画タイトルのパッケージ販売が好調に推移し、舞台公演も順調となりました。しかし、ステージ関連のパッケージ販売において、前年同期に貢献度の大きかった大型タイトルのラインナップが弱く、減収減益となりました。

音楽映像制作部門におきましては、TVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』と、2019年3月に公開した(同タイトル)劇場版のパッケージ商品化を行いました。また、1月に劇場公開し大ヒットとなった『映画刀剣乱舞-継承-』のBlu-ray・DVDを6月19日に発売しました。こちらは7月1日付けのオリコン週間ランキングにおいて豪華版のBlu-ray・DVDがそれぞれ1位にランクインいたしました。

ステージ制作部門におきましては「ミュージカル『薄桜鬼』」「舞台『弱虫ペダル』」「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE」など、シリーズ作品の新作公演を実施いたしました。完全新作では、『シャーロック・ホームズ』を原案とした人気漫画『憂国のモリアーティ』をミュージカル化した「ミュージカル『憂国のモリアーティ』」を5月に公演し、好評を博しました。

また「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs四天宝寺」のBlu-ray・DVDを5月31日に、「『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~」のBlu-ray・DVDを6月7日に発売いたしました。

音楽映像事業 2020年3月期 2Q以降の取り組み

続いて、音楽映像事業の今後の取り組みについて、ご説明させていただきます。ステージ部門におきましては、大人気舞台「舞台『刀剣乱舞』」の新作を2019年6月から8月まで、「ミュージカル『テニスの王子様』」の新作を7月から9月まで公演いたします。また、8月(22日)からは大人気シリーズ『あんさんぶるスターズ!』の最新作の公演を予定しています。

さらに今期の完全新作といたしまして、テレビアニメ化もされた人気漫画『血界戦線』を舞台化し、11月に公演を予定しています。また、先日発表させていただきましたとおり人気ゲーム『ペルソナ5』を舞台化し、12月に公演を予定しています。

音楽映像部門におきましては、『プリキュア』シリーズの劇場版最新作が10月より公開予定となっています。以上が各セグメントの概況となります。

2020年3月期 業績予想

これらを踏まえまして、最後に今期の業績予想についてです。当初の発表のとおり、売上高は260億円、営業利益および経常利益は38億円、当期純利益は26億円を目指し、引き続き取り組んでまいります。

以上をもちまして、決算説明を終了させていただきます。最後までご視聴いただきまして、誠にありがとうございました。

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