近年では男性の育児休業取得者もちらほら出てきている様子ですが、まだまだ少数です。
育児休業といえば、やはり母親の方が取得しやすいというのが現在の日本の常識ではないでしょうか。

しかし、必ずしも女性だからといって育休を取得できるわけではありません。今回は筆者の実体験などをもとに、育休取得の難しさや問題点をお伝えします。

「マタハラ」…女性をおそう鋭い言葉の刃

厚生労働省の「平成29年度(2017年)雇用均等基本調査」によると、2017年度の女性における育児休業取得率は83.2%。この数字から、多くの女性労働者が雇用を継続しながら一定期間の育児休業を取得していることがわかりますよね。

女性が育休を取得して子育てに専念した後、時期を見て職場に復帰する…。

今では主流になりつつあるこの流れですが、様々な理由から「マタニティハラスメント(マタハラ)」(妊娠中に退職を迫るようなハラスメントを行うこと)を受けてしまう女性も少なくありません。

「妊娠したら退職するのが当然でしょ?」「育休中に周りの同僚に迷惑がかかるよね…」「おめでたか〜で、いつまで仕事続けるの?」「育休取得中にまた妊娠?いつまで休む気?」など、鋭い言葉の刃が女性に襲い掛かります。

さまざまな企業が一丸となって「ハラスメント防止対策」に取り組んでいる現状から見ても、マタハラを受ける女性が存在していることは明らかです。

そして何より、筆者も、第二子妊娠中にマタハラを受けた経験を持つ当事者です。そこで今回は、筆者が実際に受けた理不尽な通告や会社側の対応などを、包み隠さずお伝えしていきたいと思います。

「正社員になってくれるなら戻ってくる場所があるんだけど…」