株式投資を始めたという人の中にも、また、投資経験は数年ある人でも、「株の買い時がいつなのかよくわからない」という人も多いのではないでしょうか。今回は株式投資で直面する「株の買い時」について考えていきましょう。
株の買い時ってそもそもあるのか
株価は変動するものです。そうしたこともあり、「そもそもいつ買い時かわからない」という人も多いのではないでしょうか。
株価が上がるときに買うのがいいのか、また株価が下がったときに買うのがいいのか、これには様々な意見があります。
株価が上がっているときは、何か株価が上昇する好材料があるということがあります。その際に買っておけば、その銘柄への買い傾向が続く間は、需給が良好という背景も手伝い、自分の買値よりも株価が高い状態にあり、株で儲かったという体験をした人も多いのではないでしょうか。
しかし、株式市場では、株価が上昇したところで買いその後株価が下落すると、「高値掴み」をしたということもあります。このように、必ずしも株価が上昇するときに手を出すことが良いとはされていません。
一方、株を下がったときに買うというのは、一見良さそうなアプローチですが、これもいろいろ考えるべき点があります。
そもそも株価が下がるのには理由があります。たとえば、業績下方修正でこれまで期待していた利益が計上できない状況に追い込まれていることなどがあげられます。このような場合、株価が再び上昇するには時間がかかることがよくあります。
ドルコスト平均法は買いのタイミングの概念を消した!?
ここまで見てきたように、株価が上がっていても、また下がっていても、いつが買い時なのかは、よく見えてきません。そうした状況をクリアするためにあるのが「ドルコスト平均法」ではないでしょうか。
ドルコスト平均法とは、毎回の投資額を一定にして定期的に投資するというものです。たとえば、株価が上昇しているときには金額が一定であるために買える株数が少なく、また株価が下落しているときにはより多くの株数を買うことができます。こうすることで株価の高値掴みを避けることができます。
ただ、株式投資で単元株を都度買い付けるといっても、仮に単元株数が100株単位で株価が数百円であったとすると毎回の投資金額は数万円にもなってしまいます。その場合には、毎月ドルコスト平均法で同じ銘柄に投資を続けるといっても、資金的に継続するのは難しいという投資家も多いのではないでしょうか。
そのような投資家向けに、株式累積投資、いわゆる「るいとう」があります。毎月1万円程度で株式を買う「るいとう」を活用することで、投資資金を限定的にすることができ、また投資タイミングも迷いません。
ドルコスト平均法で気を付けておくべきこと
では、ドルコスト平均法が万能かというと決してそうではありません。
当たり前ですが、ドルコスト平均法で投資をする対象が、長期的には右肩上がりであるということが前提となってきます。
仮に、継続的に株価が下がり続ける銘柄をドルコスト平均法で買い続けていくと、買値は当然ながら下がりますが、売却しようとすると売値が買値よりもさらに低いという状況になります。つまり、「含み損」を抱えているということになりかねません。
したがって、ドルコスト平均法で投資する対象は、短期的に株価が上下してもよいのですが、長期的には右肩上がりの銘柄を選択したいものです。もっとも、事前にこの銘柄は長期的に上がるというのがわかれば、苦労はないわけですが…。
まとめにかえて
ここまで見てきたように、株の買い時を見極めるのに株式投資初心者は苦労することが多いかと思います。しかし、投資対象が決まれば「るいとう」を使い、ドルコスト平均法を上手に活用することで、必ずしも「買い時」を見極めて大金を投資する必要もないですし、タイミングを間違えて目論見が大きく外れてしまったというような状況を回避することができます。
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三菱UFJ国際投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員
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