2019年8月2日に行われた、トヨタ自動車株式会社2020年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:トヨタ自動車株式会社 執行役員 近健太 氏
連結販売台数
近健太氏:近でございます。本日は弊社決算説明会にお越しいただき、誠にありがとうございます。また、弊社製品をご愛顧いただいているお客さまを始め、弊社をご支援くださっているすべての関係者のみなさまに、厚く御礼申し上げます。
それでは、2020年3月期第1四半期の決算につきましてご説明いたします。当第1四半期の連結販売台数は、前年同期に比べ67,000台の増加となる230万3,000台となりました。これは「RAV4」や「カローラ」など、TNGAの新型車の販売が、日本、北米、欧州において好調であったことによるものです。
連結決算要約
当第1四半期の連結決算は売上高が7兆6,460億円、営業利益が7,419億円、税引前利益が8,417億円、当期純利益が6,829億円となりました。
連結営業利益増減要因
営業利益の増減要因についてご説明いたします。為替変動の影響によって200億円の増益、原価改善の努力によって150億円の増益となりました。
また先ほど申し上げましたとおり、営業面の努力によって「RAV4」や「カローラ」などTNGAの新型車の販売が日本、北米、欧州で好調であったことや、金融事業の収益改善などにより、800億円の増益となりました。
諸経費については、TPS(Toyota Production System)における原価低減の活動により効率化を進める一方で、先端・専攻分野における研究開発費を積極的に投入したことなどにより、750億円増加いたしました。
この結果、為替・スワップ評価損益等の影響を除いた営業利益は200億円の増益となりました。
所在地別営業利益
所在地別の営業利益について、スライド左側から順にご説明いたします。まず、日本の営業利益は、営業面の努力などにより前年同期を402億円上回る4,364億円となりました。
北米の営業利益は、営業面の努力や諸経費の低減などにより前年同期を370億円上回る1,154億円となりました。北米一体となった収益改善活動の結果が表れ始めていると考えています。
具体的には、きめ細かくメリハリをつけたインセンティブの効率的な投入、車種軸の原価改善活動の強化、SUVおよびトラック系の供給改善努力、工場ごとの生産性改善、全社一丸となった固定費低減など、全方位での活動を推進しております。
欧州の営業利益は、営業面の努力などにより、前年同期を116億円上回る347億円となりました。
アジアの営業利益は、中国元安やタイバーツ高等、為替変動の影響などにより、前年同期を256億円下回る1,165億円となりました。
その他地域の営業利益は、アルゼンチンのインフレ影響などにより前年同期を192億円下回る217億円となりました。
<ご参考>中国事業の状況
中国事業について、連結子会社と持分法適用会社を合わせてご説明いたします。なお、中国の会社は12月期決算のため、1-3月の数値を第1四半期の連結決算に取り込んでおります。
小売台数は、おもに「CH-R」「IZOA」「レビン」の販売が好調に推移したことから前年同期を23,000台上回る34万8,000台となりました。
連結子会社の営業利益は、中国元安による為替影響などにより前年同期を196億円下回る364億円となり、持分法適用会社の持分法投資損益は、営業面の努力などにより前年同期を41億円上回る317億円となりました。
金融セグメント営業利益
金融セグメントについてご説明いたします。金利スワップ取引などの評価損益の影響を除いた営業利益は前年同期を234億円上回る1,057億円となりました。これはおもに、融資残高の増加や、残価コストの減少などによるものです。
連結販売台数見通し
続きまして、通期の見通しについてご説明いたします。連結販売台数につきましては、日本で1万台増加、北米で1万台減少を見込み、期首見通しを据え置いております。
連結決算見通し要約
次に連結決算の見通しです。7月以降の為替レートの前提をドル105円、ユーロ120円とし、通期の為替レートの前提をドル106円、ユーロ121円といたしました。
通期の業績見通しは売上高が29兆5,000億円、営業利益が2兆4,000億円、税引前利益が2兆5,600億円、当期純利益が2兆1,500億円を見込んでおります。
連結営業利益見通し 増減要因(期首見通し差)
続きまして、期首見通しからの増減要因についてご説明いたします。この度通期見通しを期首から1,500億円減益の方向に見直し、2兆4,000億円といたしました。為替の前提レートの変更により1,800億円の減益影響が出ておりますが、この影響を少しでも取り戻すべく原価改善、諸経費の低減努力などで、合わせて250億円の収益改善の上積みを行いました。
連結営業利益見通し 増減要因(前期差)
対前期では675億円の減益見通しとなっております。全社を挙げた収益活動に全力で取り組んでまいります。
競争力強化に向けた取り組み
現在、弊社はモビリティカンパニーへの変革に向けてさまざまな取り組みを進めております。以上で、決算説明を終わります。