多くの投資家に支持されているインデックスファンド「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」。米国を代表する主要企業500社に分散投資できる点が魅力ですが、その中でも特に高い存在感を放っているのが、組入比率トップのエヌビディア(NVDA)です。

S&P500の好調を牽引する中心的な存在として、エヌビディアの動向はファンド保有者にとっても見逃せない要素となっています。個別株としての動向や現在の価値を知ることで、自身が間接的に投資している資産への理解がさらに深まるでしょう。

そこで本記事では、エヌビディアの最新の株価データや為替レートをもとに、個別投資する場合の最低必要額を算出します。さらに、1年前に10万円を投資していた場合のシミュレーションを行い、その成長度を具体的な数値で検証していきます。

※記事内のシミュレーション(購入目安や過去の運用試算)は純粋な株価と為替レートで計算しており、実際の取引にかかる「売買手数料」や「為替手数料(スプレッド)」は含まれておりません。

1. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)におけるエヌビディア(NVDA)の存在感

まずは、ファンド内におけるエヌビディアの立ち位置を確認してみましょう。月報データによると、エヌビディアは組入上位10銘柄の中で最も高い比率を占めています。

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄】1/3

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 月報(2026年4月)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 組入比率1位としてファンドを牽引

エヌビディアの組入比率は8.2%に達しており、アップル(6.4%)やマイクロソフト(5.1%)を上回るトップの座にあります。

これは、投資信託を通じて私たちが投資している資金の一定割合が、自動的にエヌビディアの成長に連動していることを意味します。

半導体・半導体製造装置セクターを代表する企業として、その業績や株価の動きがファンド全体の基準価額に大きな影響を与えています。

2. エヌビディア(NVDA)への個別投資に必要な最低投資額と株価の推移

ファンドを通じて間接的に保有しているエヌビディアですが、もし個別株として直接投資する場合、いくらから購入できるのでしょうか。最新のデータから算出してみましょう。

2.1 最新株価と為替レートから見る最低投資額

米国株は日本株とは異なり、1株単位での購入が可能です。現在のエヌビディアの株価と為替レートから、日本円での最低投資額は以下のように計算できます。

  • 最低投資額の計算:220.61ドル × 158.89円 = 約35,053円

現在、エヌビディアの株価は220.61ドル、為替レートは1ドルあたり158.89円となっています。したがって、日本円で約3万5,053円があれば、エヌビディアの個別株を1株から手に入れることができます。投資信託による分散投資に加え、特定の銘柄をピンポイントで確認したい場合の参考にしてください。

2.2 直近1年間における株価の成長率

1年前のエヌビディアの株価は134.38ドルでした。現在の220.61ドルと比較すると、この1年間で着実な成長を遂げていることがわかります。株価単体での騰落率を計算すると、約64.17%の上昇を記録しており、米国株式市場の中でも特に力強い推移を見せています。

【エヌビディア(NVDA) 直近1年間の株価チャート】2/3

エヌビディア(NVDA) 直近1年間の株価チャート

出所:TradingView

3. 1年前に10万円投資していた場合のシミュレーション

それでは、もし1年前にエヌビディアの個別株に10万円を投資していたら、現在はどのような評価額になっているのか、具体的なシミュレーションを行ってみましょう。株価の上昇だけでなく、為替レートの変化も評価額に影響を与えます。

3.1 購入株数と現在の評価額の試算

シミュレーションの条件として、1年前の株価を134.38ドル、為替レートを144.33円とします。これをもとに、購入できた株数と現在の評価額(株価220.61ドル、為替158.89円)を計算します。

  • 1年前の購入株数の計算:100,000円 ÷ 144.33円 ÷ 134.38ドル = 約5.1558株
  • 現在の評価額の計算:約5.1558株 × 220.61ドル × 158.89円 = 約180,725円

1年前に10万円分を購入した場合、約5.1558株を保有していたことになります。そして現在の株価と為替レートを掛け合わせると、現在の評価額は約18万725円にまで成長している計算になります。元の10万円から約8万円以上の増加となっており、非常に高い成長を遂げたことが確認できます。

4. 米国株投資における為替レートの影響

先ほどのシミュレーション結果からもわかるように、米国株投資の成果は株価そのものの値動きだけでなく、対日本円での為替レートの変動からも大きな影響を受けます。

【米ドル/日本円 直近1年間の為替チャート】3/3

米ドル/日本円 直近1年間の為替チャート

出所:TradingView

4.1 円安・ドル高がもたらした効果

この1年間で、為替レートは144.33円から158.89円へと推移しており、円安・ドル高が進みました。

これにより、外貨建て資産であるエヌビディア株の円換算価値が底上げされる結果となっています。

株価自体の値上がりに加え、為替による押し上げ効果が加わったことが、10万円が約18万円へと大きく成長した要因です。

投資信託であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を保有している場合も、同様にこうした為替の動きを間接的に反映していることになります。

5. エヌビディア(NVDA)投資の魅力と今後の視点

エヌビディアは、米国市場において半導体・半導体製造装置セクターを代表する企業であり、その高い成長力は多くの投資家を引きつけています。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を通じてこの企業の成長を共有できることは、インデックス投資の大きなメリットと言えます。

5.1 個別投資を検討する際のポイント

一方で、特定の個別銘柄に直接投資を試みる場合は、分散投資が効いている投資信託とは性質が異なる点に留意する必要があります。個別株は市場全体の動き以上に価格の変動が大きくなる傾向があるため、自身の資産全体のバランスや、投資目的をしっかりと見極めることが大切です。まずは投資信託の保有を軸としつつ、企業の事業内容や最新のデータを把握することから始めてみるのがよいでしょう。

【免責事項】

  • 投資にはリスクが伴います。
  • 本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。

 

参考資料