シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手の総合物流事業会社である日本通運です。
日本通運の平均年間給与はいくらか
日本通運(提出会社)の2019年3月31日時点での平均年間給与は610.1万円と600万円を超えています。また、従業員の平均年齢は43.3歳で40歳を上回っています。平均勤続年数は18.8年となっています。
日本通運の従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2019年3月31日時点で3万2280名。単体で3万2000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- 日本(ロジスティクス):2万4783名
- 警備輸送:6489名
- 重量品建設:867名
- 全社(共通):141名
また、連結の従業員数は7万1525名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- 日本(ロジスティクス):4万586名
- 米州(ロジスティクス):3040名
- 欧州(ロジスティクス):3519名
- 東アジア(ロジスティクス):4965名
- 南アジア・オセアニア(ロジスティクス):7984名
- 警備輸送:6489名
- 重量品建設:867名
- 物流サポート:3934名
- 全社(共通):141名
過去5年の業績動向
日本通運(連結)の業績推移についても見ておきましょう。
まず、売上高ですが、過去5年をみると、2015年3月期の1兆9249億円から2017年3月期の1兆8643億円まで減収が続きましたが、その後は増収傾向にあり、2019年3月期には2兆1385億円となっています。
また、経常利益については増益傾向が継続しています。2015年3月期には595億円の水準であったものが、2019年3月期には858億円にまで増加しています。
投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は、2015年3月期の263億円から2017年3月期の364億円まで増益が続きましたが、その後は2018年3月期は65億円、2019年3月期は493億円となっています。
※日本通運の2018年3月31日時点での給与についてはこちら
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部