5月も中旬に差し掛かり、自動車税の納付書が届くなど、税金や固定費について考える機会が増える時期ではないでしょうか。
続く物価の上昇を背景に、予期せぬ出費や将来への備えについて「このままで大丈夫だろうか」と、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した最新の調査データを基に、同世代の世帯が実際にどれくらいの金融資産を保有しているのかを「平均値」と「中央値」の観点から見ていきます。
さらに、せっかくの収入をなかなか貯蓄に回せない人に共通する3つの特徴についても詳しく解説します。
この機会に、お金が自然と貯まる家計づくりのヒントを見つけていきましょう。
1. 【年代別】みんなの貯蓄額は?「平均」と「中央値」から実態を読み解く
ここでは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査」を基に、各年代の貯蓄額を確認していきましょう。
なお、この調査は金融資産を保有していない世帯も対象に含まれています。
※金融資産保有額には、預貯金だけでなく株式、投資信託、生命保険なども含まれる点にご留意ください。
一方で、日常的な支払いや引き落としに使う普通預金の残高は、この調査の対象外です。
1.1 単身世帯の貯蓄事情:年代ごとの平均額と中央値
はじめに「単身世帯」の貯蓄状況から見ていきましょう。
- 20歳代:平均255万円・中央値37万円
- 30歳代:平均501万円・中央値100万円
- 40歳代:平均859万円・中央値100万円
- 50歳代:平均999万円・中央値120万円
- 60歳代:平均1364万円・中央値300万円
- 70歳代:平均1489万円・中央値500万円
1.2 二人以上世帯の貯蓄事情:年代ごとの平均額と中央値
次に「二人以上世帯」の貯蓄状況を見ていきます。
- 20歳代:平均525万円・中央値125万円
- 30歳代:平均1096万円・中央値311万円
- 40歳代:平均1486万円・中央値500万円
- 50歳代:平均1908万円・中央値700万円
- 60歳代:平均2683万円・中央値1400万円
- 70歳代:平均2416万円・中央値1178万円
「平均値」は一部の富裕層によって金額が大きく引き上げられる傾向があります。
そのため、より実態に近いとされる「中央値(データを小さい順に並べた際に真ん中に位置する値)」と比較すると、金額に大きな開きが見られます。
また、単身世帯の中央値は二人以上世帯と比べてかなり低い水準です。
このことから、同じ年代であっても世帯の構成によって「貯蓄の目安」は大きく異なることがわかります。
2. 《なぜかお金が貯まらない人》共通する傾向にある3つの行動パターン
「なぜかお金が貯まらない」「気づくと手元にお金が残っていない」といった悩みは、多くの人にとって身近な問題かもしれません。
実は、お金が貯まりにくい人の行動には、いくつかの共通する傾向にあるパターンが見られます。
ここでは、主な共通点を整理して見ていきましょう。
2.1 共通点1:家計の「現在地」である収支を把握できていない
最も大きな原因として挙げられるのが、自身の「現在地」である収支を正確に把握していないことです。
毎月の収入と支出の大まかな流れを把握しておらず、クレジットカードの請求額や銀行口座の残高を直視することを無意識に避けてしまう傾向が見られます。
その結果、「何に使ったか覚えていないのにお金がない」という状況、つまり使途不明金が発生しやすくなります。
2.2 共通点2:見過ごしがちな「小さな出費」が積み重なっている
毎日何気なく立ち寄るコンビニでの買い物、時間外のATM手数料、契約したまま忘れているサブスクリプションサービスの料金など、心当たりはないでしょうか。
一つひとつの金額は小さくても、これらが積み重なることで家計に「見えない穴」が開き、気づかないうちにまとまった金額が失われていきます。
さらに、感情や他人の評価に影響されてお金を使ってしまうケースも少なくありません。
仕事のストレスを理由に「自分へのご褒美」として衝動買いを繰り返したり、本当に欲しいわけではないのに「人から良く見られたい」「SNSで注目されたい」といった見栄から買い物をしたりすると、支出はどんどん膨らんでしまいます。
2.3 共通点3:計画性がなく「あるだけ使う」習慣が身についている
「月末に残った分を貯蓄に回そう」という考え方では、結局手元にあるお金を使い切ってしまうことが多いです。
また、すぐに必要ではない商品を「セールで安いから」「ポイントが貯まるから」といった目先のお得感だけで購入してしまうのも、お金が貯まらない人の典型的な行動パターンです。
着実にお金を貯めるためには、「先取り貯蓄」のように、収入があった時点で先に貯蓄分を確保する仕組みを作ることが大切です。
3. まとめ:貯蓄への道は「家計の現状把握」から始まる
今回のデータから、貯蓄の実態は世帯構成や年代によって大きく異なることがわかりました。
「周りはこれくらい貯めているから」と焦る必要はありませんが、将来のために自分に合ったペースで資産形成を進めていくことが重要です。
お金が貯まらない状況を改善するためには、まず家計簿アプリなどを利用して「自分が何にお金を使っているのか」を可視化し、現状を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
日々の小さな無駄を見直し、「先取り貯蓄」を習慣にすることが、着実な資産形成への第一歩となるでしょう。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- LIMO「【年代別】みんなの「平均貯蓄額」はいくら?《20歳代・30歳代・40歳代・50歳代・60歳代・70歳代》の貯蓄額一覧表と「お金が逃げていく人」の3つの共通点」
マネー編集部貯蓄班