えっ!金利タダで新築物件に入居し続ける方法があった? 住宅ローン減税の利用法

ところで、家族構成は年を経るごとに変わってきます。私の経験でも、子供が大きくなるまでは一緒ですが、彼らが就職して家を出ると、部屋が余ってしまいました。そして夫婦はそれなりに歳をとってきますから、2階建や3階建ての階段を上ったり下りたりするのが段々とつらくなってきます。そうなると住み替えは現実的な話になります。

特に一戸建はほとんどが木造ですので、だいたい10年も経つと傷みがあちらこちらに出てきます。メンテナンスをケチっていると、見た目は悪くなりますし居住性も悪くなってきます。

知り合いの不動産屋さんは戸建を中古物件として売り出す場合、築15年までが限度とまで言っています。定期的にメンテナンスが入る分譲マンションの場合、耐久年数は50年程度と戸建てと比べて長めです。それでも、いい状態で売り出すには築10年程度がベストとのことです。

ということは、快適な住宅に住むには10~15年毎に新しい住宅に住み替えるというアイデアが出てきます。そうは言っても住み慣れた場所を移るのがイヤだ、引っ越しは面倒くさいという方もいらっしゃるでしょう。ところが住めば都で、土地勘のある範囲であれば、さほど引越し先が気になることはない、というのが私の実感です。

では、新築住宅に連続して住む場合どうすればいいのでしょう。悩むことはありません。何回かの売買の際に住宅ローンを借りては全額返し、借りては全額返しを繰り返せばすればいいのです。

そしてその際に、毎回確定申告して住宅ローン控除をすれば通算30年間くらいは”金利タダ”で新築住宅に住めることになります。ただし、売却時に譲渡所得が発生した場合の控除特例(最高3,000万円まで)を使うと、次回の住宅ローン控除は使えません。

もっともこのアイデアも条件があります。最初から10年後、15年後に売却可能な戸建かマンションを買うことです。となると、通勤面、環境面、利便性等が優れたところで将来も人気のエリアということになります(必然的に物件価格は高め)。

加えて、住宅ローンの借り入れ年齢制限は80歳までですから、住宅ローン減税を受けるためには10年以上のローン残存期間がないとなりません。また税務も途中で変わることもあるでしょう。

とまあ、今回はかたい頭を柔らかくするために、「新築住宅に”金利タダ”で住み続けるには?」という命題で、住宅ローン減税の利用法を考えてみました。今回のコラムは筆者の体験にも基づいていますが、世の中ちょっとしたアイデアで、できないと思っていたことができたり、常識が邪魔をして考えが及ばなかったりすることが多々あります。

何事も、常識を疑うことから始めてもいいかもしれませんね。

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太田 創(一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事)

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執筆者
太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。