2026年度の公的年金は、物価や賃金動向を踏まえて増額改定となり、6月13日支給分(4月・5月分)から新しい年金額が反映されます。5月から6月にかけては、「自分の年金はいくら増えるのか」「平均と比べて多いのか少ないのか」を気にするシニア世代も多い時期です。

。日本の公的年金制度は、基礎となる「国民年金(基礎年金)」と、その上乗せ部分である「厚生年金」から成り立っています。この構造から「年金制度は2階建て」と表現されることがあります。

厚生年金と国民年金の仕組み1/9

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

現在、65歳から69歳の方々の平均受給月額に目を向けると、厚生年金が14万円から15万円台、国民年金は6万円台という状況です。この記事では、年代ごとのリアルな年金受給額について、詳しく見ていきます。

1. 2026年6月支給分から年金は増額へ。国民年金・厚生年金の改定額を解説

公的年金の額は、毎年度、賃金や物価の変動を反映して見直されます。2026年度においては、前年度と比較して国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%、それぞれ引き上げられることになりました。

この新しい改定率は、2026年6月に支給される「4月・5月分」の年金からすでに適用されています。年金をすでに受給している方には、6月の支給時期に合わせて、日本年金機構から改定後の年金額が記載された通知書類が送付されます。

1.1 【2026年度】国民年金(満額)と厚生年金(モデル夫婦)の年金額はいくら?

令和8年4月分(6月15日(月曜)支払分)からの年金額2/9

令和8年4月分(6月15日(月曜)支払分)からの年金額

出所:日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」

2026年度の年金額の具体的な例

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分)(※1):7万608円
  • 厚生年金:(夫婦2人分)(※2):23万7279円

※1 昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金の満額は月額7万408円(対前年度比+1300円)です。
※2 厚生年金は、夫が平均的な収入(平均標準報酬月額45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準を示したものです。

1.2 6月に届く重要書類「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」とは

年金をすでに受給している方のもとへ、毎年6月に日本年金機構から「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」が届きます。

「年金額改定通知書」では、その年度(4月分以降)の年金額がいくらになるかを確認できます。

一方、「年金振込通知書」には、年金から天引き(特別徴収)される税金や社会保険料の内訳、そして実際に口座に振り込まれる手取り額(振込額)が記載されています。

1.3 「年金振込通知書」でわかる年金からの天引き項目

「年金振込通知書」3/9

「年金振込通知書」

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

老齢年金から天引きされる税金と社会保険料の内訳

  • 介護保険料
  • 公的医療保険(国民健康保険・後期高齢者医療制度)の保険料
  • 個人住民税および森林環境税
  • 所得税および復興特別所得税

このように、年金からも現役で働いていた時と同じように、介護保険料や医療保険料、住民税、所得税などが特別徴収(天引き)されます(※)

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できる金額は、あくまで「額面」の見込み額です。実際に受け取る手取り額はそれよりも少なくなる点に注意が必要です。

※ただし、年間の受給額が18万円未満の場合など、年金からの天引きの対象とならないケースもあります。