株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅続落、様子見ムード強く薄商い続く

2019年7月29日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,616円(▲41円、▲0.2%) 小幅続落
  • TOPIX 1,568.5(▲2.9、▲0.2%) 小幅続落
  • 東証マザーズ株価指数 899.1(+3.0、+0.3%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:952、値下がり銘柄数:1,091、変わらず:108
  • 値上がり業種数:13、値下がり業種数:20
  • 年初来高値更新銘柄数:78、年初来安値更新銘柄数:45

東証1部の出来高は9億6,264万株、売買代金は1兆7,443億円(概算)となり、いずれも先週末並みでした。特段目立ったニュースもない中で、週初ということもあって様子見スタンスが続きました。Q1決算発表後の銘柄に対する売買は増えたものの、全体の商いを押し上げるには力不足だったようです。また、今秋開催のFOMCを待ちたいとする投資家も多かったと見られます。

売買代金は7日連続で2兆円を下回り、出来高は6日連続の10億円株割れとなる薄商いでした。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、前場の半ばに一時▲139円安まで急降下する場面がありましたが、それ以上の下押しはなく、後場は徐々に下げ幅を縮小しました。結局そのままプラス圏へ浮上することなく引ける続落となりましたが、終値は小幅下落に止まっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となりました。

東証マザーズ株価指数は反発、売買代金は9日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,008万株、売買代金763億円となり、いずれも先週末より増加しました。ただ、増加はしたものの、個人投資家の物色意欲は停滞しており、売買代金は9日連続で1,000億円を下回っています。

一方、株価指数は比較的堅調に推移しました。取引時間中には900ポイントを上回る場面もあり、反発で引けています。終値は900ポイント割れとなりましたが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

キーエンスが一時▲5%超安の急落、ソフトバンクGは怒涛の7連騰

個別銘柄では、先週末にQ1大幅減益の決算発表を行ったキーエンス(6861)が一時▲5%超安の急落となり、ファナック(6954)、安川電機(6506)、ディスコ(6146)などの機械株も大幅安となりました。

また、急激な円高になったわけではないにもかかわらず自動車株が売られ、先週にQ1大幅減益を発表した日産自動車(7201)が大幅安で年初来安値を更新し、日野自動車(7205)とスズキ(7269)も年初来安値を付けて引けています。

その他では、直近の株価上昇が顕著だった半導体関連・電子部品株の一角が売りに押され、日本電産(6594)、村田製作所(6981)、SUMCO(3436)などが大幅下落となったのが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が+4%高に迫る大幅上昇で7日続伸となり、信越化学工業(4063)は値を上げて年初来高値を更新しました。

また、先週は約12年ぶりの高値を記録したアドバンテスト(6857)も小幅高で年初来高値更新となっています。さらに、ハイテク株の一角にも買い戻しが進み、富士通(6702)が続伸となり、NEC(6701)やOKI(6703)も値を上げて、いずれも年初来高値を更新したのが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、ジーエヌアイグループ(2160)がザラバで年初来高値を更新した後で売りに押され反落となり、メタップス(6172)も大きく値を下げました。一方、そーせいグループ(4565)が大幅高となっています。

葛西 裕一