キュレーターから読者に伝えたいポイント
今週(2月8日~12日)の日本の株式市場は、春一番が吹く前の大波乱となりました。中国は春節でお休みでしたが、日銀のマイナス金利導入決定にもかかわらず円高が進行したこと、原油安の再燃、そして最も不安心理を助長したのが金融不安を背景とした欧州株の大幅な下落でした。こういう時は事実を冷静に俯瞰し、落ち着いて行動することが大切です。
円高になると外国人投資家は日本株を売る理由を考える
しばらくの間、円安に慣れていたところでの急速な円高には、不安心理が高まります。この記事では、なぜ円高局面では日本株への影響が大きい外国人投資家が日本株を売るのかなどが平易に解説されています。
出所:楽天証券
今後の注目イベントは?
円が買われる(円高になる)理由は、円が相対的に安全な通貨であるからですが、言い換えれば、それだけ世界の金融市場が不安定であるということです。この記事からは、日本だけの力で株式市場の安定を取り戻すことには限界があり、主要国首脳による協調的な政策が待たれるところまで事態が進行していることが理解できます。
【リスク回避の動きや、円高進行の中、日経平均株価は一時15,000円割れ】
出所:DIAMアセットマネジメント
欧州金融株の下落の一因とされるCoCo債とは?
これまで欧州の問題はギリシア、スペインなど南欧が震源地でしたが、今回の波乱はドイツ銀行の赤字決算が発端となりました。そこで話題になったのが、CoCo債(Contingent Convertible Bonds、偶発債務)と呼ばれる株式と債券の中間の性格を有する新型証券(ハイブリット証券)でした。この記事では、日本人にはあまりなじみがないCoCo債について簡潔に解説されています。
出所:ピクテ投信投資顧問
心の落ち着きを保つことが大切です
2015年の5月15日から6月1日まで12営業日連続して日経平均は上昇を記録しましたが、そうした上げ相場が永遠に続かないように、下げ相場も永遠に続くということもありません。あわてず、次の反発局面に備えることが大切であることがこの記事からは理解できます。
出所:Longine
嘆いてばかりいても仕方がない、今こそ勉強
年初からの株式市場の動きから「株価は下落するから怖い」という漠然とした不安をお持ちの方も多いと思います。かといって、将来に向けた資産形成は、銀行にお金を預けているだけでは難しいのも現実です。この記事を読めば、株価下落局面における資産減少の予防策が理解でき、漠然とした不安をやわらげることができるでしょう。
【相場が読めなくても大丈夫! 株初心者が押さえるべき株価下落の原因と対策】
出所:株1
【2016年2月14日 投信1編集部】
■参考記事■
>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント
LIMO編集部