2019年6月19日に行われた、株式会社ジェイ・エス・ビー2019年10月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社ジェイ・エス・ビー 代表取締役会長 岡靖子 氏
2019年10⽉期第2四半期 トピックス
岡靖子氏:会長の岡でございます。本日は大変お忙しいなか、当社2019年10月期第2四半期決算説明会にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。
2019年10月期第2四半期の決算実績及び2019年10月期の業績予想につきまして、私からご説明いたします。
3ページをご覧ください。2019年10月期第2四半期のトピックスでございます。
業界環境といたしましては、国内経済は雇用・所得環境や企業収益の改善等を背景に緩やかに回復しており、足元は良好な事業環境ではございますが、当社としては今後の経済動向の変化にかかわらず、成長を実現すべく中期経営計画で目標としている「景気に左右されない強固な経営基盤構築」に引き続き注力してまいります。
そのようななかで、2019年10月期第2四半期の不動産賃貸管理事業は物件管理戸数の増加、高水準の入居率維持により増収となっています。
基幹システム刷新・人件費増によるコスト増はございましたが、それらをカバーして増益となっています。また、高齢者住宅事業はM&A費用、人員体制強化により減益となっています。
第2四半期の利益は2ケタ成長となり、3年計画の中期経営計画の2年目としては当初目標を上回る見込みとなっています。
また、この期には取締役に対する株式報酬制度を導入し、東海地区では初めてとなる個人投資家向け説明会の開催なども行っています。企業価値の持続的向上を図るとともに、株主のみなさまとの一層の価値共有を進めています。
2019年10⽉期第2四半期 決算の概況
4ページをご覧ください。2019年10月期第2四半期の決算概況でございます。
まず、連結損益計算書についてご説明いたします。売上高は226億2,700万円、前期比8.6パーセントの増加。売上総利益は46億5,800万円、前期比9.0パーセントの増加となっています。
これらは、物件管理戸数の増加及び高水準の入居率維持に伴う賃貸関連売上高の伸長が主な要因でございます。
営業利益は31億1,700万円、前期比11.5パーセント増となっています。M&A費用、人員体制強化、システム投資等により費用は増加傾向でございます。なお、次ページ以降で、セグメント別にご説明いたします。
経常利益は30億8,500万円、前期比11.6パーセント増となり、経常利益率は13.6パーセントで、0.3ポイント上昇いたしました。親会社株主に帰属する四半期純利益は20億6,400万円、前期比17.6パーセント増となり、当期純利益率は9.1パーセントで、0.7ポイント上昇いたしました。
売上高・利益の各項目はすべて前年比プラスとなっており、とくに利益項目は2ケタ成長となるなど、いずれも2018年12月に公表した当初の業績予想を上回りました。
2019年10⽉期第2四半期 セグメント別売上⾼・営業利益
営業利益増減について、報告セグメント別にご説明いたします。5ページをご覧ください。
セグメント別の売上高につきましては、不動産賃貸管理事業で213億200万円、前期比8.2パーセントの増加。高齢者住宅事業で10億7,200万円、前期比19.0パーセントの増加となりました。
セグメント別営業利益につきましては、不動産賃貸管理事業で36億1,700万円、前期比7.6パーセントの増加。高齢者住宅事業で5,700万円、前期比44.9パーセントの減少となりました。
高齢者住宅事業では、事業譲受など運営棟数の増加により増収でございましたが、M&A費用、人員体制強化費用の計上により減益となりました。
6ページをご覧ください。報告セグメント別に、営業利益の増減要因についてご説明いたします。
不動産賃貸管理事業では、当初計画を上回る物件管理戸数の増加や高水準の入居率を維持したことなどに伴い、学生マンションの家賃収入をはじめ、各種不動産賃貸関連サービスは順調に推移いたしました。
費用面では、人員数の増加に加え、基幹システム刷新に伴う新システムの導入過程において、作業時間も比較的増加する傾向であったため、人件費が増加いたしました。
その結果、前期比で見ますと、売上高は16億1,100万円増加し、人件費及びシステム関連費用などコスト面での増加はあったものの、営業利益は2億5,400万円の増益となりました。
高齢者住宅事業では、前連結会計年度に実施した事業譲受や、福祉用具貸与事業の強化による潜在顧客の確保と在宅生活の支援を目的とした事業会社の取得を2019年2月に実施するなど、事業規模の拡大に努めてまいりました。
一方で、これらの取得に伴うM&A関連費用の計上や、組織力強化を目的とした既存拠点における人員体制の強化を引き続き実施するなど、費用面が先行することとなりました。
その結果、前期比で見ますと、売上高は1億7,100万円増加しました。その反面、営業利益は4,600万円の減益となりました。
⼊居関連指標①
7ページをご覧ください。入居関連指標の状況でございます。不動産賃貸管理事業における管理戸数は、2019年4月末時点で6万6,064戸となり、前期比3,881戸、6.2パーセントの増加となりました。借上物件・管理委託物件・自社所有物件のいずれも増加しています。
そして、競争力を強化するため、食事付きや家具・家電付きの戸数を増加させています。また、4月時点での入居率は、5年連続で99.9パーセントを維持しています。
契約決定件数は、2019年4月までの半年間で1万9,442件となり、前期比7.0パーセント増加しています。学生マンション業界における当社の総合力の高さを示していると考えています。
高齢者住宅事業における管理戸数は、新規開発物件もあり597戸と増加。入居率は88.6パーセントとなり、前期比6.9ポイント低下しています。
⼊居関連指標②
8ページをご覧ください。左のグラフは、管理委託物件・自社所有物件・借上物件の戸数推移でございます。各物件とも順調に個数を伸ばしています。
スライド右上の表は、地域別・管理形態別の管理戸数を示しています。借上物件は主に首都圏に集中していますが、管理委託物件は京阪神に多くあります。自社所有物件は、京都・滋賀を中心とした関西地区と首都圏が中心でございます。また高齢者物件の開発はドミナント戦略を採用し、関西地区を中心に実施しています。
右下のグラフは、入居関連指標の推移でございます。入居率は2015年10月期より99.9パーセントを継続しています。
管理物件契約数・流通物件契約数の合計は、2017年10月期より2万件を超えていまして、2019年10月期は、第2四半期時点で2万件に迫る勢いでございます。
連結貸借対照表
9ページをご覧ください。連結貸借対照表についてご説明いたします。
資産合計は365億7,700万円となり、前期末から66億4,300万円の増加となりました。主な増減要因は、増収増益による現金及び預金の増加、自社所有物件の増加による有形固定資産の増加でございます。
負債合計は219億2,600万円となり、前期末から46億1,400万円の増加となりました。有利子負債残高の増加、未払法人税等が主な要因でございます。
また、純資産合計は利益剰余金の増加により146億5,000万円となり、前期末から20億2,900万円の増加となりました。自己資本比率は40.1パーセントに低下。D/Eレシオは0.8で、0.1ポイント上昇しています。
連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フローについてご説明いたします。10ページをご覧ください。
2019年10月期第2四半期のキャッシュ・フローをお示ししています。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を30億8,400万円計上し、減価償却費などあわせて37億7,700万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得、敷金・保証金の差入などにより20億2,900万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入と、借入金返済・配当金支払などをあわせて16億4,500万円の収入となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は114億9,200万円となり、前期より33億9,200万円の増加となりました。
以上、2019年10月期第2四半期決算実績についてご説明いたしました。
2019年10⽉期 連結業績予想
続きまして、2019年10月期業績予想についてご説明いたします。12ページをご覧ください。
2019年10月期の業績予想は、2018年12月に提示したものと変更ございません。引き続き、当社グループ独自のノウハウを投入した高付加価値の自社物件開発をはじめ、市場競争力の高い物件開発を加速させ、さらに営業力のキャパシティを拡大するため、事業拠点の増加や人員増強を図ってまいります。
また、M&Aなどによる業容の拡大も視野に入れたさらなる成長力の加速を、引き続き推進してまいります。
2019年10⽉期 セグメント別売上⾼・営業利益予想
13ページをご覧ください。
セグメント別売上高・営業利益の業績予想につきましては、スライドのとおりとなっています。
連結業績予想営業利益 増減要因分析
主な増減要因につきましては、14ページをご覧ください。
不動産賃貸管理事業・高齢者住宅事業の営業利益増減要因につきましても、2018年12月に提示したものと変更はございません。詳細はスライドをご確認ください。
株主還元⽅針
15ページをご覧ください。当社の株主還元方針についてご説明いたします。
2019年10月期の年間配当額は、普通配当を5円増配し、41円を予定しています。また、このたび配当方針を見直しています。
持続的な成長と企業価値向上のための積極的な事業展開やさまざまなリスクに備えるための財務健全性とのバランスを考慮したうえで、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、配当につきましては、安定配当を維持しながら中長期的な視点で連結業績に応じた利益還元を重視し、連結配当性向20パーセントを目標に毎期の配当額を決定することといたします。
また、自己株式の取得につきましては、株主還元や資本効率向上のため、時期及び財政状況について実施いたします。
以上、2019年10月期業績予想についてご説明いたしました。