株式市場の振り返り-薄商いの中で日経平均株価は反発、一時+270円高の場面も

2019年7月23日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,620円(+204円、+1.0%) 反発
  • TOPIX 1,568.8(+12.4、+0.8%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 891.5(+2.5、+0.3%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,640、値下がり銘柄数:422、変わらず:88
  • 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
  • 年初来高値更新銘柄数:35、年初来安値更新銘柄数:29

東証1部の出来高は9億1,951万株、売買代金は1兆6,553億円(概算)となり、いずれも前日並みでした。米中貿易摩擦問題にやや進展が見られたニュースがあったものの、基本的には材料不足が続きました。さらに、今週後半から始まるQ1決算発表を控えて模様眺めムードが継続されたようです。売買代金は3日連続で2兆円を下回り、出来高は連日の10億円株割れとなりました。

そのような中、日経平均株価はほぼ終日プラス圏で推移しました。寄り付き直後は一時▲4円安となりましたが、そこから一気に上値を追い始め、後場の半ばには一時+270円高の場面も見られました。最後はやや失速したものの、+200円超高で引けています。また、終値としては5日ぶりに21,500円を超えました。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となりましたが、上昇率は日経平均株価よりやや小さくなっています。

東証マザーズ株価指数は反発、売買代金は5日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は4,292万株、売買代金758億円となりました。出来高は前日末並みでしたが、売買代金は増加しています。ただ、増加したとはいえ5日連続で1,000億円を下回るなど、個人投資家の物色意欲が大きくトーンダウンしている状況に変わりはないようです。

なお、株価指数は反発となりましたが、終値で900ポイント回復はなりませんでした。今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

ソフトバンクGが+4%超上昇の大幅高、日本郵政は連日の上場来安値で9日続落

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が+4%超高の大幅上昇となり、同じ通信株ではNTTドコモ(9437)が年初来高値を更新しました。

また、ファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)など指数寄与度の高い値嵩株が大幅高となり、リクルートホールディングス(6098)は年初来高値更新となっています。

さらに、ハイテク株の一角も買い戻され、村田製作所(6981)、TDK(6762)、アルプスアルパイン(6770)、三菱電機(6503)などが大きく値を上げました。

その他では、機械株の買い戻しも目立ち、ディスコ(6146)が年初来高値を更新したのが目を引きました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が小安く推移し、ダイキン工業(6367)も下落しました。また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)とエーザイ(4523)が取引時間中に年初来安値を更新しましたが、その後に買い戻されて終値は上昇しています。

その他では、東京電力ホールディングス(9501)が年初来安値更新となるなど電力株が売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など金融株も軟調な値動きとなりました。

なお、一連の不祥事(傘下かんぽ生命の不適切販売問題)で批判されている日本郵政(6178)は連日で上場来安値を更新し、これで9日続落となりました。

新興市場(東証マザーズ)では、メルカリ(4385)が反落となり、そーせいグループ(4565)やサンバイオ(4592)などバイオ関連株も値を下げました。一方、イグニス(3689)が急騰して高値更新となり、シルバーライフ(9262)にも見直し買いが入ったようです。

葛西 裕一