さて、そのようなヒット商品は実際に食するに限ります。発売されて既に4カ月以上が過ぎましたが、遅まきながら筆者もトライしてみました。ちなみに、筆者は牛丼ファンですが、最近は1週間に1回程度で、しかもテイクアウト(持ち帰り)がほとんどです。
また、食べる量に関しては、「並盛」だと少々物足りませんが、「大盛」だと少し多いかなという感じです。過去に「特盛」は何度か食べましたが、かなりきつかった記憶があります。
そんな筆者が「超特盛」など食べ切れるのか、大きな不安がありました。
見た目はもの凄いボリューム感だが、意外に難なく完食できた
善は急げということで、とある平日の午後、ランチ時の混雑が終わった店内に久しぶりに入って座りました。注文を取りに来たのはアジア系外国人のアルバイト。やはり、吉野家でも外国人アルバイトが大多数になったようです。
「チョウトクモリィ、イッチョー!」というアルバイト店員の掛け声の後、いつもより少し長い時間が経って、筆者の目の前に「超特盛」が現れました。
大きな丼ぶりを見た瞬間、“これは絶対に食べ切れない”と観念しました。筆者は、食べ物を残すことは愚行という信念を持っており、この日は朝からほとんど何も食べず、空腹感を高めて臨みました。それでも、この「超特盛」のボリュームには圧倒されたというのが実感です。
“できるところまで何とか食べよう”と思いスタートしたのですが、実は、意外に難なく完食できました。正直、筆者自身もビックリしました。
実際には“アタマ”だけが超特盛
しかし、冷静に振り返ると、「超特盛」のご飯は大盛・特盛と同様のボリュームであり、もの凄い量はアタマ(牛肉など丼の上に乗っている具材)だけです。お腹が膨れるのはご飯によるところが大きいと言われていますから、見た目ほどは苦にならなかったということでしょうか。
それと同時に、量産効果が出るアタマの量だけが多くて780円という価格ならば、マージンの大きさに疑いの余地はないと実感しました。この「超特盛」だけで吉野家HDの業績が決まるわけではありませんが、第2四半期以降の収益拡大にも十分期待が持てると考えられます。
なお、吉野家では「超特盛」と同時に「小盛」も発売され、こちらも好調な販売のようです。筆者の場合、さすがに「小盛」では不足感が強いと思われますが、次回はぜひともトライしてみたいと考えています。
葛西 裕一