夏に向けて、筋トレをして体を引き締めたい! そう思ってスポーツジムへ通い始める方も多いでしょう。しかし、スポーツジムを利用している中で気になるのが「使い方のマナー」です。時にはマナー違反が原因で、お客同士でのトラブルにつながることもあります。

たとえばテレビの健康関連の番組の視聴率は、他の番組と比べても底堅く、「健康への関心」は盛り上がっていると言えますが、スポーツジム利用者の年齢層としては、30代くらいまでの若年層が減っていて、一方で60代以上の高年齢層が増えているというデータもあるようです。そうした中、一部には「ジムは行ってみたいと思っているけど、実際には行かない(行けない)」という声もあるようですが、これはどうしてでしょうか?

この記事では、ジムへ通っている人だけではなく、通っていない人の声も交えながら、スポーツジムのマナーについて考えてみます。

意外と迷惑な「スマホいじって席を独占」

ジムで一番トラブルになるのは、スマホのマナーだそうです。特にスマホをいじったまま器具にすわり、長時間独占する人です。ネット上ではこんな声が上がっています。

「筋トレよりスマホを見ている時間の方が圧倒的に長い人がいるんだけど」
「マシンに座ってずっとスマホをいじるのやめてほしい」

筋トレのインターバル中にスマホをいじって、一息ついたらまた筋トレ……。こうして器具を独占されると、器具を使いたいのに待っている人にとっては大迷惑なのですが、そんなことはお構いなしで画面を見続ける人も。スマホをいじるときは、いったん器具から離れ、休憩スペースなどで利用するべきでしょう。

また、インスタグラムが流行し、ジムでの筋トレの様子などを投稿する人がいます。インスタにアップするためにジムに来ているような本末転倒の人さえいますが、ジム内で写真を撮る場合は、周りに迷惑が掛からないような配慮が必要なのは言うまでもありません。こうしたマナー違反の人に対しては、次のような批判がネット上で散見されます。

「ジム来てまでインスタ映えかよ」
「何しに来てんだ…トレーニングしろよ」

ジムによっては撮影自体を禁止しているところもあるので、インスタに写真を上げたくてたまらないという人は、入会の際には規則をよく確認したほうがいいかもしれませんね。

「うるさくて集中できない!」

続いてご紹介するのは、トレーニング中に出す声や、マシーンから出る音など、「音」のマナーについてです。

トレーニング中に出す声については、

「声がうるさいのきになる」
「わざとらしく大きい声出したり、しんどいアピールする人はうるさい」
「集中して筋トレしたいのに集中できない」

という声が上がっています。もちろん、重い重量を持ち上げたりとハードなトレーニングを行う際に、つい声が出てしまうという時もあります。しかし、周りの人が驚いてしまったり、周りのトレーニングの妨げになったりするので、「ンンッ……ウンァァアァァッ!」とかやたらと大声を出すのは控えたほうがいいかもしれません。

また、マシーンのおもりがぶつかる音についても、批判的な声が多く見られます。

「マシーンがガッチャンガッチャン音と声がうるさい」
「器具落とす音うるさい」

落とすとき、下ろすときに勢いよくやると、おもりの部分や器具の部品同士が当たって「ガッシャンガッシャン」と勢いよく鳴ります。筋トレは、最後まで負荷がかかった状態でやるほうが効果を発揮することが多いのですが、毎回、音が出るのは、負荷が途中で抜けている証拠とも言えます。また、器具自体がいたむ原因ともなります。もし使い方に自信がなかったら、スタッフに聞いてみることをお勧めします。

行きたいけど……行けない。その理由とは

そうした一方で、「ジムには通ってみたい、だけど行きたくない」という声も上がっています。なぜなのでしょうか?

「周りの目が気になるから行きたいけどいきたくない」
「敷居が高そう」
「筋肉男が多そうでただ運動したい人は向いてなさそう」

ジムに通うことに興味を持っている人が多いにもかかわらず、このような理由からためらってしまう人が多いみたいですね。

たまに「本気じゃないやつはジムに来るな!」とばかりに、わが物顔でガンガン器具を使っている人もいます。しかし、筋トレだけでなく、健康維持やダイエット目的など、さまざまな目的の人でも使いやすいような環境や雰囲気を、スタッフだけでなく利用者も含めてつくっていくことが大事なのかもしれません。

気持ちよくジムを利用するには

ジムでのスマホのマナーや、筋トレ中の音や声のマナーについてご紹介しました。特に声や音は、本人はあまり大きく出しているつもりはなくても、周りが不快に思っているという場合が少なくありません。最近は完全個室のスポーツジムというのもあり、周りの音が気になるという方や、周りを気にせず声を出してトレーニングしたいという方にはお勧めかもしれません。

スポーツジムも、営利企業が運営していることが大半とはいえ、大勢の人が使う「公共の場」です。誰でも気持ちよくジムを利用するには、利用者それぞれがマナーを意識して守ることが大切です。そのためにも、まずはお互いが相手を気遣うことが一番ではないでしょうか。

クロスメディア・パブリッシング