調査結果を見ると、EUのファイナンシャルリテラシーの高さが際立ちます。(なお平均で52%が「ファイナンシャルリテラシーが高い」との評価となります)
なかでもデンマーク(71%)、ドイツ(66%)、オランダ(66%)、スウェーデン(71%)、ノルウェー(71%)のファイナンシャルリテラシーが高く、これらの北欧諸国では少なくとも65%以上が高ファイナンシャルリテラシーであるとの評価です。
一方、ギリシャやスペイン(49%)、イタリア(37%)、ポルトガル(26%)など南部の国々では低めで、EU諸国で最下位のルーマニアでは22%となっています。
アジア諸国のファイナンシャルリテラシーは?
日本人にとって気になる近隣諸国のランキングは次のとおり。
シンガポール(59%)12位
ブータン(54%)16位
日本(43%)38位
香港(43%)38位
韓国(33%)77位
中国(28%)98位
インド(24%)116位
ベトナム(24%)116位
アジア諸国では、シンガポールとブータンが健闘しています。
経済大国である中国は28%と低めになっています。
日本のポテンシャルは高い
日本では、これまで終身雇用が約束され、退職金をもらって定年退職し、年金で老後を安泰に過ごすという人生プランが一般的でした。
このようなレールの上を歩いていた頃は、ファイナンシャルリテラシーを磨く必要性はさほどありませんでした。
しかし、「2,000万円問題」で取りざたされている通り、年金不安に対処するためには、好むと好まざるとにかかわらずファイナンシャルリテラシーを磨いていくことが要求されます。
何事も、手をつけ始めたら究めるのが日本人の美徳。ファイナンシャルリテラシーにおいても、今後の巻き返しが期待されます。
【参考】
'Financial Literacy Around the World’ S&P
モトリーフール・ジャパン