夫婦といえども、もともとは育ってきた環境も価値観もまったく異なる赤の他人。ふとしたときに、「あぁ、ここはわかりあうことはないんだろうなぁ」というポイントがでてくることがあります。

わかりあえないからこそ面白い、そう思えれば最高なのですが心に余裕がないときは、それがどうしてもモヤモヤポイントやイラつきポイントになってしまうことも…。さて、そんなとき、あなたはどうしますか?

■それ、気を使っているつもり?

先日、一枚の写真がSNS上で話題になりました。それは、中華麺のうえに、茹でたまご、茹でた鶏肉、ハム、キュウリがのった写真。これだけ聞くと、「なんだ、ただの冷やし中華か」と思う人がほとんどでしょう。しかし、普通の冷やし中華と違うのは、これらの具材はすべて切られておらず、丸まま麺の上にのせられている、ということ。

なんでもこの写真の投稿者は、夫に「今日の食事は『簡単に』冷やし中華でいいよ」と言われたことにカチンときて、文字通り『簡単な』冷やし中華を食卓に出したのだそう。このユーモラスな投稿は反響を呼び、「素晴らしい!」という絶賛の声が多数投稿者のもとに届いたのだとか。

ちなみに、このご夫婦はどちらもユーモアにあふれているので、ご主人も簡単冷やし中華を見て「食べごたえありそうだね」と吹き出したのだそうです。このような投稿が話題となったことをみてもわかるように、夫側の「ご飯、簡単なものでいいよ」というリクエストに悩まされている妻は多いようです。

「簡単なものって、いったい何を持って簡単だと言っているの?それなら実際に自分で作ってみて『あ、これ簡単だわ』って実感したメニューを提示してくれない?」というのが妻の率直な心の叫びなのかもしれません。

■はっきりメニューを伝えてくれた方がいい!

筆者もそうなのですが、あまり料理が得意じゃない…という方は毎日の献立を何しようかと、日々悩んでいるのではないでしょうか。冷蔵庫にあるものをチェックして、レシピサイトを必死で検索して、それでもピンとこず頭を抱えて…という人も多いはず。

こうなれば、何を食べたいかを聞いた方が早い!と思って夫に「何か食べたいものある?」と聞いてみると…
「何かさっぱりしたものがいい」
「ガツンと系が食べたいな」
などと言われて絶望してしまう…ということもしばしば。

「疲れているの?だったら簡単なものでいいよ」と言われても困ってしまいます。
夫の言う「簡単」とは果たして?まさかカップラーメンにお湯を入れて提供するわけにはいかないし、サラダとおむすびってわけにもいかない。いったい「夫の想像している簡単な料理っていったい何?」って叫びたくなる衝動に駆られてしまいます。

こんなことなら「ヴィシソワーズが飲みたい」とか「ビーフ・ストロガノフが食べたい」って料理名を言ってもらった方がよっぽど楽!だって、検索したらレシピが載っているからどうにか作ることができるのですから。

これぞ作り手側と作ってもらう側の認識の違い。夫が気をきかせて言ったつもりの「簡単なものでいいよ」というひと言が妻をますます追い詰める…ということもじゅうぶんにありうるのです。

さらに、妻の仕事は「料理をして終わり」ではありません。材料の買い物、配膳、食べ終わった食器を下げて洗う…。ここまでして初めて「料理」なのです。どうかここまで想像力を働かせてほしい…そう思っている妻は多いはず。

しかし、夫側も夫側で言い分があるのです。
「作るのがしんどいのなら、今日は作りたくないって言ってほしい」
「いきなり『何食べたい?』って聞かれても、パッとは思いつかないから『あっさりしたもの』と答えるとキレられるって理不尽だ」と、言われてみるとそれもごもっとも。要は双方の言葉が足りないこと。ここに一番の原因があるのかもしれませんね。

■解決法はどこにある?