縦割り保育では、異年齢だからこその欠点もあります。例えば、5歳児と3歳児ではコミュニケーション能力も力も差があるため、遊びの中では必ず年上が主導権を握ってしまうことがあります。力の差もあるので、ケンカの際は小さい子どもの方がけがをしないように注意するということも必要です。

逆に3歳児に合わせた遊びだと、4、5歳児には物足りなくなってしまうこともあり、幼稚園がつまらないと感じる原因にもなってしまいます。

そこで、縦割り保育を取り入れている園では、担任を2人にして危険に配慮したり、横割り保育の時間を設けて、年齢にあったカリキュラムを行う時間を設けたりと、縦割り保育で子どもたちがストレスを抱えないように工夫をしているようです。

ママにとってのメリットは?

ママにとっての縦割り保育のメリットは、子どもの成長が目に見えやすいということ。

というのも同年齢の横割り保育では、周りの子どもも一緒に成長するため、「あれができるようになった」「これができるようになった」と感じる機会が少ないのですが、縦割り保育だと異年齢の子と比べることができるため、「3歳児の頃より落ち着いた」「5歳児と対等に遊べるようになった」など成長を実感しやすく、1年後の子どもの姿なども想像しやすいといえます。

さらに、3歳児から5歳児までの子どものママがクラスにいるので、先輩ママから園や小学校などの情報を教えて貰いやすいというメリットも。子育ての悩みなども相談しやすい環境になっています。

ママにとってのデメリットは?

デメリットとしては、横割り保育に比べ子どもへの気配りが必要な場合があること。

異年齢が関わることで子どもたちの人間関係も複雑になるので、元気が無かったりストレスを感じていたりする時は、自分の子どものフォローや保育者とのこまめな情報交換が必要です。

また、横割り保育と違い、クラスに同じ年齢の子どもが少ないため、小学校に上がった時に知り合いが少ないということも考えられます。長く付き合えるママ友をたくさん作りたいという人は、子どもたちの卒園後の進路を事前にチェックしてから入園を検討したほうがいいかもしれません。

縦割り保育のよくある心配事

小学校は同じ年齢の子どもだけでクラス編成が行われるため、幼稚園・保育園との環境の違いに戸惑うのでは?と心配する方もいるようですが、結論からいうとその心配はあまりありません。

というのも、縦割り保育の園でもカリキュラムの中に横割り保育を取り入れて、同じ年齢の子どもだけで過ごす時間を設けているからです。その際は、発達段階に合わせた制作や話し合いなどを行うので、横割り保育だけの子どもに比べて入学時にできることが少ないというようなこともありません。

また、縦割り保育の子どもは、異年齢とのコミュニケーションで揉まれているので、友達作りもスムーズにいく子が多いようです。

縦割り保育で異年齢と積極的に関わろう

縦割り保育では、いろいろな年齢の子どもと関わることで、社会性やコミュニケーション能力を育むことができます。そこにはメリットもデメリットもありますが、これから幼稚園や保育園を選ぼうとしているなら、縦割り保育を行っている園も候補に入れてみてくださいね。

フェミエール