新年度が始まり、日差しも暖かくなる2026年4月、生活設計について改めて考える方も多いのではないでしょうか。

特に60歳代を迎え、セカンドライフが視野に入ってくると「老後の生活には一体いくら必要なのだろう」という疑問が頭をよぎるかもしれません。

公的年金だけでは足りないと耳にすることもありますが、他の人はどのくらいの貯蓄を持ち、どのような生活を送っているのか、具体的なイメージは湧きにくいものです。

この記事では、総務省や厚生労働省が公表している最新のデータに基づき、65歳以上の無職夫婦世帯における平均的な家計収支、貯蓄額、そして年金の受給額について詳しく解説します。

ご自身の状況と照らし合わせながら、将来のライフプランを考える上での参考にしていただければ幸いです。

65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支をデータで見る

「老後の生活費」について具体的にイメージしてみましょう。総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」から「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」家計収支について解説します。

無職の高齢夫婦世帯における家計の実態

毎月の収入額とその内訳

  • 収入合計:25万4395円
  • うち社会保障給付(主に年金):22万8614円

毎月の支出額とその内訳

  • 消費支出:26万3979円
  • 非消費支出:3万2850円

支出合計29万6829円

この世帯の毎月の収入は25万4395円で、その約9割にあたる22万8614円が年金などの社会保障給付です。

一方で支出は、生活費にあたる消費支出が26万3979円、税金や社会保険料などの非消費支出が3万2850円で、合計すると29万6829円となります。つまり、毎月約4万2000円の赤字です。

エンゲル係数から見る生活の余裕度

消費支出の内訳を見ると、食費が約3割(29.9%)を占めています。これはいわゆる「エンゲル係数」にあたり、生活水準や家計の余裕度を見る指標としてよく使われます。

また、住居費や光熱費、医療費などの固定的な支出も一定の割合を占めており、年金だけで生活する場合は家計が赤字になりやすい状況が見えてきます。