4.2 社会保険の適用拡大:短時間労働者の加入要件はどう変わる?
2025年7月時点では、パートタイムなどで働く短時間労働者が社会保険に加入するためには、以下の5つの要件をすべて満たす必要がありました。
- 週の所定労働時間が20時間以上であること
- 2カ月を超える雇用の見込みがあること
- 学生ではないこと
- 所定内賃金が月額8万8000円以上であること(賃金要件)
- 従業員数51人以上の企業で働いていること(企業規模要件)
今回の改正によって、このうちの4番目「賃金要件」と5番目「企業規模要件」が撤廃されることになります。
いわゆる「106万円の壁」は、全国の最低賃金の引き上げ状況を考慮しながら3年以内に廃止される方向で、社会保険の加入対象となる企業の規模は、10年かけて段階的に拡大されていく予定です。
5. ライフスタイルや家計に合った資産形成について考えよう
将来の生活資金について考えるとき、受け取れる年金額を把握することに加えて、「資産運用」も重要な要素となります。
日本では長期間にわたり低金利が続いており、インフレの影響で現金の価値は実質的に目減りしている状況です。
そのため、預貯金だけで老後の資金を準備することは、以前よりも難しくなっています。
そこで、NISAやiDeCoといった税制優遇制度をうまく活用し、資産を分散させておくという選択肢もあるでしょう。
理想の老後生活を実現するために、ライフスタイルや家計に合った方法で早めに準備を始めてみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 政府広報オンライン「パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。」
- 厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」に関するQ&A(キャリアアップ助成金関係)
- LIMO「厚生年金+国民年金「月額15万円」男女全体の平均ラインに届く人の割合は?」
奥田 朝
