厚生労働省が公表した最新の「簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は女性が87歳を超え、長寿化が一段と進んでいます。

長くなる老後を支える柱は公的年金や就労による収入ですが、実際のシニア世帯の懐事情はどうなっているのでしょうか。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、高齢期の資金源(複数回答)として「公的年金」を挙げた世帯は、二人以上世帯・単身世帯ともに60歳代で7割超、70歳代では8割後半に達しており、生活の基盤となっていることが分かります。

また、60歳代では「就業による収入」を挙げる割合も高く(二人以上世帯:42.5%、単身世帯:29.2%)、働くシニアが多い現状も浮き彫りとなっています。

しかし、実はこうした現役時代の収入や「老齢年金」以外にも、条件を満たすことで上乗せして受け取れる給付金や手当が複数あることをご存じでしょうか。

これらの制度の多くは、自ら必要書類を揃えて手続きを行う「申請主義」が基本となっています。特に環境や収入の変化が起こりやすい60歳以降は、情報の有無が家計のゆとりを左右しやすくなります。

今回は、人生100年時代を安心して生き抜くために見落としてはならない、シニア世代が活用すべき「5つの公的なお金」を最新データとともにご紹介します。

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1. 長寿時代を生き抜くシニアの現実:「仕事」と「年金」の2大柱

内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、65~69歳の男性の6割以上、女性の4割以上が就労中です。70歳代前半でも、男性の4割弱、女性の2割以上が仕事を続けています。

年齢を重ねるにつれて働く人の割合は少しずつ減少するものの、シニア全体で見ると就業率は徐々に高まっています。

一方で、60歳以降は給料が下がるケースが多く見られます。また、現役時代のように希望通りの仕事に就けなかったり、健康上の理由で働き続けることが難しくなったりすることもあるでしょう。

厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は、男性81.09年、女性87.13年。老齢年金世代である65歳以上のシニアにとって、「公的年金」と並んで「就労」は、長くなる老後の暮らしを支える重要な柱となっています。

次の章以降では、シニアを対象とする給付金や手当などのうち申請しないと受け取れない、「雇用保険関連のお金」と「公的年金に上乗せされるお金」について、整理してお伝えしていきます。