老後の生活を支える柱となるのが「公的年金」です。

厚生年金(第1号)の全国平均月額は15万1142円ですが、年金額には個人差があります。

住んでいる場所によって年金額が決まるわけではないものの、都道府県によって受給額の平均に差があるのも事実です。ご自身のエリアがいくらくらいなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は関西エリアの中でも「滋賀県」にフォーカスをあて、年金額を見ていきます。

近畿地方に位置し、日本最大の湖である琵琶湖を擁する滋賀県。豊かな自然と生活の利便性が共存するこの地域ですが、実は年金事情においても非常に堅実なデータが示されています。

早速見ていきましょう。

1. 滋賀県の厚生年金は「15万4456円」。なんと全国平均を上回る堅調ぶり

厚生労働省の最新資料「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、会社員や公務員などが加入する厚生年金(第1号)の全国平均月額は15万1142円です。

これに対し、滋賀県の平均受給額はいくらなのでしょうか。

  • 滋賀県の厚生年金平均月額:15万4456円

全国平均よりも3314円高く、堅調な水準をキープしていることがわかります。

厚生年金の受給額ランキング1/3

厚生年金の受給額ランキング

出所:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

大企業が密集する東京や神奈川などの首都圏トップクラスには及ばないものの、全国的に見ても平均以上の安定した年金を受給できている地域と言えます。

2. 滋賀県の国民年金も「6万1172円」で全国平均超え!

さらに注目したいのは、自営業者やフリーランスなどが加入する「国民年金(老齢基礎年金)」のデータです。

国民年金の全国平均月額は5万9431円でした。

これに対する滋賀県のデータは以下の通りです。

  • 滋賀県の国民年金平均月額:6万1172円

なんと、全国平均を1741円上回っており、6万円の大台に乗せています。

国民年金の受給額ランキング2/3

国民年金の受給額ランキング

出所:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

都市部では国民年金が全国平均を下回る地域もある中で、滋賀県は厚生年金だけでなく国民年金も高いという、非常にバランスの良い結果となっています。

3. そもそも年金はどう決まる? 全国平均から見る「老後のリアル」

滋賀県は全国的に見ても高い水準であることがわかりましたが、それでも公的年金のみで老後の生活費をすべて賄うのは容易ではありません。

国民年金は月額6万円前後、厚生年金を含めても15万円台という水準です。

ここから介護保険料や健康保険料、税金などが引かれることを考えると、実際の手取り額はさらに少なくなるでしょう。

厚生年金の計算式は複雑ですが、基本的には「現役時代の平均報酬額 × 一定の乗率 × 加入月数」で決まります。

都道府県によって賃金の水準が異なりますし、国民年金の納付率や自営業の比率なども異なることから、地域による差が生まれるのです。

将来の受給額を増やすには、「1円でも高く稼ぐ」「1ヶ月でも長く厚生年金に加入する」という方法が有効です。

4. まとめ:自分の「ねんきん定期便」を確認し、早めの対策を

滋賀県のデータが示す通り、住んでいる地域や働き方の傾向によって年金の平均額には差が出ます。

しかし、統計上の「平均」はあくまで目安であり、保険料の納付状況や現役時代の収入によって受給額には大きな個人差が出ます。

老後の資金準備としてまず取り組むべきは、自分の将来の受給見込額を正確に知ることです。

毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」や、日本年金機構の「ねんきんネット」で最新の状況を確認しましょう。

もし「これだけでは足りない」と感じた場合は、iDeCoや新NISAを活用した資産運用、あるいは定年後も長く働いて厚生年金に加入し続けるなど、早めの対策を検討することが安心な老後への第一歩となります。

5. 【ご参考】厚生年金に加入していない人向け:国民年金を増やす方法

先述の通り、国民年金のみを受け取る場合の受給額は、厚生年金と比較しても少なめです。働き方の多様化がすすむいま、厚生年金に加入しないフリーランスや自営業の方なども増えています。

国民年金の受給額を増やす方法のうち、今回は比較的手軽にできる「付加保険料の納付」についてご紹介します。

5.1 付加保険料の納付

定額の国民年金保険料に「付加保険料(月額400円)」を上乗せで支払うことで、将来の年金額を増やすことができるしくみです。

個人型確定拠出年金(iDeCo)と付加年金は同時に加入することができますが、個人型確定拠出年金の納付額によっては併用ができない場合があります。

もし40年間付加保険料を納めた場合、毎年の年金受給額に9万6000円が上乗せされます。40年間に納付した付加保険料は19万2000円なので、2年でもとが取れる計算になります。

会社員等で厚生年金に加入しながら副業(複業)している場合を除き、20歳から60歳までの自営業・フリーランスなどの人は国民年金の加入対象です。

参考資料

LIMOローカルニュース編集部