金価格が国内でも急騰、1981年以降の最高値に迫る背景は? 金ショップ前に長蛇の列はできるか

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もし、現在の海外市場での金価格上昇が続くならば、「税抜き価格」がさらに上昇しても不思議ではありません。その場合のシミュレーションを見てみましょう。

現在の税抜き小売価格は約4,900円です。もし、今、1kgの地金を購入すると購入代金(税込み)は約529万円です。さて、増税後の10月になって金価格が+100円上昇したとしましょう。この場合、税抜き小売価格は5,000円ですが、取扱い業者から見た税抜き買取価格(つまり、金の保有者から見た税抜き売却価格)は、手数料が控除されて約4,925円程度と試算されます。もし、ここで売却すれば、売却代金は約542万円となり、約+13万円の利益となります。

一方で、もし、このケースで消費増税がなかった場合は(8%のまま)、売却代金は約532万円となり、約+3万円の利益に止まります。+2%の増税分が大きなメリットになることがお分かりいただけたでしょうか? こうしたある意味で都合のよい思惑が、国内金価格をさらに引き上げている要因の1つと考えられます。

国内の金は絶好の売り場が到来か?

こうした消費増税分の“サヤ抜き”の思惑は別にしても、国内で金価格が高騰しているのは事実です。筆者の経験では、そろそろ街中の金取扱店(金ショップ等)が、金の買取りキャンペーンを実施する頃です。今回は前述した消費増税を控えているので、通常よりも買取りを強化する、すなわち、多少の上乗せが期待されます。

もし、皆さんが金をお持ちならば、絶好の売り場になるかもしれません。金は地金(1kgや500gのバー)や金貨でなくとも、指輪、イアリング、ネックレスなどの装飾品のみならず、万年筆の芯先や、入れ歯の金でも買い取り対象になるはずです。

過去、こうした金価格高騰時には、ほぼ例外なく、金の売却希望者が店頭で長い行列を作りました。今回も同じような光景が見られるのか注目しましょう。

注:国内の金価格は日々変動し、また、取引業者によって算出基準が異なります。十分注意してください。

葛西 裕一

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執筆者

国立大学卒業後、国内・外資系の金融機関にて23年勤務後に独立。証券アナリストなどの職務を経験し、ファイナンシャルプランナー関連等の金融系資格を多数保有。専門は株式投資、貴金属投資、年金、相続、不動産。