給付金の申請手続きについて

給付金を受け取るためには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。

年金生活者支援給付金4/9

年金生活者支援給付金

出典:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

「手続きを忘れてしまいそうで心配」と感じる方もいるかもしれませんが、年金生活者支援給付金の支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。

基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きが完了するため、過度な心配は不要です。

ただし、対象者の年金受給状況によって書類の形式や手続きのタイミングが異なります。ここでは3つのケースに分けて、手続き方法を解説します。

ケース1:これから老齢年金の受給を開始する方(緑色の封筒)

まだ年金を受給していない方には、受給が始まる3ヶ月前に、年金の受給手続きに必要な「年金請求書(事前送付用)」が届きます。

その際に、「年金生活者支援給付金請求書」が一緒に封入されています。

必要事項を記入し、年金の請求書とあわせて提出します。ただし、この請求書は年金の受給開始年齢に到達する誕生日の前日以降でないと提出できない点に注意が必要です。

ケース2:すでに年金を受給中の方(うす緑の封筒)

年金生活者支援給付金請求書の封筒6/9

年金生活者支援給付金請求書の封筒

出典:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに基礎年金を受給している方でも、所得額の変動などによって新たに給付金の対象となる場合があります。

こうした方々を対象に、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)7/9

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出典:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

必要事項を記入後、同封されている目隠しシールを貼り付け、差出人欄に自身の住所・氏名を書いてから、切手を貼って投函します。

※支給要件に該当するかどうか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

ケース3:老齢基礎年金を繰上げ受給中の方(うすだいだい色の封筒)

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用8/9

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用

出典:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

最後に、老齢基礎年金を繰上げ受給している方のケースです。

年金生活者支援給付金の受給資格が発生すると見込まれる方には、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

この書類が届いたら、必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼ってから切手を貼り、ポストに投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

初回の申請手続きは必要ですが、一度手続きをすれば、その後は支給要件を満たしている限り継続して給付金を受け取ることができます。

もし所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給が停止されます。

なお、2025年1月以降に65歳になり、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた方は、電子申請での提出も可能になっています。

電子申請で提出した場合は、郵送での提出は不要です。

データで見るシニアの生活実態:公的年金だけで暮らす世帯の割合は?

公的年金のみで生活している高齢者世帯は、実はそれほど多くありません。

厚生労働省が公表した『2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況』によると、高齢者世帯のうち、収入が公的年金・恩給のみという世帯は43.4%でした。

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成9/9

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成

出典:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況

  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が100%の世帯:43.4%
  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が80~100%未満の世帯:16.4%
  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が60~80%未満の世帯:15.2%
  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が40~60%未満の世帯:12.9%
  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が20~40%未満の世帯:8.2%
  • 公的年金・恩給が総所得に占める割合が20%未満の世帯:4.0%

このデータから、残りの56.6%の高齢者世帯は、公的年金や恩給以外の所得を得て生活費をまかなっていることがわかります。

公的年金だけで生活するのは難しい可能性も考慮に入れて、老後の生活設計を立てていくことが大切だといえるでしょう。

まとめ

今回は、年金生活をサポートする「年金生活者支援給付金」について解説しました。

この給付金は、老齢・障害・遺族の3種類があり、所得などの要件を満たす場合に年金に上乗せして支給されます。

手続きについては、対象となる可能性のある方へ日本年金機構から案内が届くため、それほど心配する必要はありません。

書類が届いたら、内容をよく確認して忘れずに返送しましょう。

データが示すように、多くの高齢者世帯が年金以外の収入も得ながら生活しています。

こうした中で、年金生活者支援給付金のような制度を正しく理解し、活用できるかどうかは、日々の暮らしの安心感に大きく影響します。

ご自身の状況と照らし合わせ、今後の豊かな生活のための一助としてみてはいかがでしょうか。

参考資料

石津 大希