3月も下旬に入り、桜の便りが聞かれる季節となりました。

新年度を目前に控え、就職や転勤、家族構成の変化など、新しい生活のスタートとともに車の購入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

車は住宅、教育、老後に次ぐ大きな買い物といわれることもあり、購入費用や維持費は家計に大きな影響をおよぼします。

「自分の年収だと、どのくらいの価格帯の車が妥当なのだろう」「月々のローン返済は無理なく続けられるだろうか」といった悩みは尽きないものです。

そこで今回は、株式会社クルカが実施した「新車購入とお金の実態調査」(2026年2月11日公表)の結果を参考に、年収ごとの新車購入予算や、予算を決める際に何を重視しているのかを詳しく見ていきます。

この調査は、直近3年以内に新車を購入し、その意思決定に関わった1076人を対象としています。

1. 年収別にみる新車購入の予算、みんなはいくらに設定している?

株式会社クルカの「新車購入とお金の実態調査」から、年収の区分別に、最初に設定された新車の購入予算で多かった価格帯を順に確認していきましょう。

1.1 年収300万円未満の場合

この年収層で最も回答が多かったのは「150万円以上200万円未満」で28.5%でした。

次に「100万円以上150万円未満」が20.4%と続き、合わせて52.1%と半数以上の人が「200万円未満」で予算を考えていることがわかります。

1.2 年収300万円以上500万円未満の場合

最も多かった予算帯は「300万円以上400万円未満」で26.5%、次点は「250万円以上300万円未満」の17.7%でした。

この年収層では、200万円台から400万円台の範囲で車選びをする人が比較的多い傾向にあるようです。

1.3 年収500万円以上700万円未満の場合

最も多かったのは「200万円以上250万円未満」の16.7%でしたが、「250万円以上300万円未満」(16.2%)、「500万円以上」(15.8%)、「300万円以上400万円未満」(15.4%)と続き、回答が特定の価格帯に集中せず分散しているのが特徴です。

1.4 年収700万円以上1000万円未満の場合

この層では「300万円以上400万円未満」が22.9%で最も多く、僅差で「250万円以上300万円未満」が21.0%で続いています。

1.5 年収1000万円以上の場合

「500万円以上」が42.6%と半数近くを占める結果となりました。

次に「400万円以上500万円未満」が18.3%で、合計すると約6割の人が400万円以上の予算を設定していることが明らかになりました。

2. 年収帯で異なる?新車の予算を決める際に重視するポイント

次に、新車の予算を決める際に何を重視するのかを見ていきましょう。なお、この質問は上位3つまで回答が可能な形式です。

2.1 年収300万円未満で重視されること

最も重視されているのは「貯蓄を崩さずに購入できる金額」で32.3%でした。

続いて「月々の収入に対する支払い比率」が25.3%、「ローンの返済期間(完済までの年数)」が15.1%という結果です。

2.2 年収300万円以上500万円未満で重視されること

この層でも「貯蓄を崩さずに購入できる金額」が35.1%で最も多く、次いで「ローンの返済期間」が29.6%、「月々の収入に対する支払い比率」が28.4%と続きます。

手元の資金状況と返済計画を考慮し、慎重に予算を決めている様子がうかがえます。

2.3 年収500万円以上700万円未満で重視されること

この年収層からは「月々の収入に対する支払い比率」が31.6%でトップとなり、最も重視される項目に変化が見られます。

次に「貯蓄を崩さずに購入できる金額」が28.1%、「ローンの返済期間」が24.6%と続きました。

2.4 年収700万円以上1000万円未満で重視されること

最も多かったのは「月々の収入に対する支払い比率」で31.2%ですが、次いで「家族の生活費や教育費とのバランス」が28.0%で上位に入りました。

他の生活費との兼ね合いを重視する傾向が見られます。3番目は「貯蓄を崩さずに購入できる金額」で26.8%でした。

2.5 年収1000万円以上で重視されること

年収1000万円以上の層では、「現在の車の下取り価格」が31.3%でトップに挙がりました。

続いて「月々の収入に対する支払い比率」が27.0%、「貯蓄を崩さずに購入できる金額」と「ローンの返済期間」が同率で25.2%です。

また、「将来の収入見込み」を重視する割合が24.3%と他層に比べて高い点も特徴的です。

3. 日本の平均年収と世帯年収の実態とは

ここで、参考として日本の平均的な年収について確認しておきましょう。

国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は478万円です。

この数値には正社員とそれ以外の雇用形態の人が含まれているため、それぞれを分けて見ていきます。

最新の日本の平均年収

出所:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

3.1 正社員(正職員)の平均年収について

  • 全体:545万円
  • 男性:609万円
  • 女性:430万円

3.2 正社員(正職員)以外の平均年収について

  • 全体:206万円
  • 男性:271万円
  • 女性:174万円

平均年収は年代によっても差があるため、男女別の内訳とともに確認します。

3.3 30~50歳代における男女別の平均年収

  • 30~34歳:449万円(男性512万円・女性362万円)
  • 35~39歳:482万円(男性574万円・女性351万円)
  • 40~44歳:516万円(男性630万円・女性359万円)
  • 45~49歳:540万円(男性663万円・女性369万円)
  • 50~54歳:559万円(男性709万円・女性363万円)
  • 55~59歳:572万円(男性735万円・女性356万円)

上記のデータから、男性の平均年収は30歳代で500万円台、40歳代で600万円台、50歳代で700万円台と、年齢とともに上昇する傾向が見られます。

一方、女性は350万円前後で横ばいの推移となっています。

さらに、厚生労働省の「2024年(令和6年)国民生活基礎調査」によると、全世帯の平均年収は536万円、中央値は410万円でした。

4. 無理のない返済計画とライフプランのバランスを

ここまで年収帯別の購入予算を見てきましたが、実際には各家庭の状況によって車に求める価値や適切な購入金額はさまざまです。

調査結果でも、年収700万円以上1000万円未満の層では「家族の生活費や教育費とのバランス」を重視する声が28.0%ありました。

物価上昇が続くなか、日々の生活費はもちろん、将来の老後資金への備えも重要です。

教育費や住宅ローンといった他の大きな支出とのバランスを考慮することが大切になります。

車のような高額な買い物をする際は、家計全体の状況や貯蓄額を改めて確認し、自分や家族にとって無理のない返信計画を立てることを検討してみてはいかがでしょうか。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

マネー編集部年収班