夫婦げんかが絶えない、いつも夫にイライラしている…。そんな方は、夫婦の家事分担がうまくできていない可能性があります。実際のところ、「夫が家事を手伝ってくれない」「家事に文句をいわれて腹が立つ」といった悩みもよく耳にします。

そんな不満を抱えたまま我慢していると、いつしか限界がきて離婚話に発展してしまうかもしれません。そうなる前に、改めて家事分担について考えてみましょう。

家事分担は夫婦げんかを招きやすい

ちょっとした夫婦げんかが次第に大きくなり、離婚話にまで広がってしまうケースもあります。実際のところ、どんな理由で夫婦げんかになるパターンが多いのでしょうか。ゲンナイ製薬㈱が実施した「夫婦げんかに関するアンケート調査」をみてみましょう。

この調査の結果、夫婦それぞれが捉えているけんかの原因は以下の通りでした。

夫が感じている夫婦げんかの原因トップ3(「その他」は含めず)

1位 家事分担・やり方(25.9%)
2位 伝えてある内容を忘れる(14.1%)
同2位 連絡がない、遅い(14.1%)

妻が感じている夫婦げんかの原因トップ3(「その他」は含めず)

1位 家事分担・やり方(27.4%)
2位 伝えてある内容を忘れる(19.9%)
3位 連絡がない、遅い(12.6%)

割合の差はあれど、順位は夫婦どちらも同じ結果となりました。この結果からも、家事について揉める夫婦の多さがうかがえます。

「稼ぎと家事を比べること」がおかしい理由

家事分担について話し合う際、「俺と同じだけ稼ぐなら手伝ってもいい」「仕事で忙しいから協力はできない」と告げられるケースも見られます。しかし、このように収入額や仕事の状況を理由に「家事をしなくてもいい」と判断するのは、本当に正しい考え方なのでしょうか。

そもそも、仕事をしていると社会や人との関わりがもてるだけでなく、自分の成果や実績を周囲から認められる機会も得られます。労働に対するお金をもらう喜びや、やりがいを感じることもできるでしょう。

その一方、家事は1人でせっせと行なうことが多く、周囲との関わりはほとんどありません。給料をもらうこともなく、仕事ほどのやりがいを感じる人も少ないでしょう。

また、「稼いでいる方が忙しい」とも限りません。労働時間ではなく給料だけで判断していると、忙しくて時間がない人が家事もしなければならない可能性もあります。

これらを踏まえると、「稼いでいるから」「忙しいから」という理由だけで「家事をしなくてもいい」とは言い切れないと考えられるでしょう。

家事分担で大切なのは「当事者意識」