株式市場の振り返り-日経平均株価はわずかに続伸、売買代金は2兆円を大きく割り込む
2019年6月17日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,124円(+7円、+0.03%) わずかに続伸
- TOPIX 1,539.7(▲6.9、▲0.5%) 反落
- 東証マザーズ株価指数 908.6(▲4.2、▲0.5%) 反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:570、値下がり銘柄数:1,483、変わらず:90
- 値上がり業種数:5、値下がり業種数:28
- 年初来高値更新銘柄数:62、年初来安値更新銘柄数:43
東証1部の出来高は9億3,471万株、売買代金は1兆6,498億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。特に目立ったニュースがない上、週初ということもあり、閑散とした商いとなりました。売買代金は再び2兆円割れですが、先週金曜日はメジャーSQで嵩上げがあったにもかかわらず2兆円だったことを勘案すると、実質的には8日連続の2兆円割れと推察できます。また、出来高も5月27日以来となる10億株を下回る状況でした。
そのような中、日経平均株価は方向感に乏しい値動きとなりました。寄り付き間もなく一時▲72円安まで下落しましたが、前場の半ばに一気にプラス圏へ浮上し、一時+69円高まで上昇する場面が見られました。その後は先週末終値を小幅に上回る程度で推移し、最後はわずかな上昇で引けています。それでも、一応は続伸となりました。
なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、後場は一度もプラス圏へ浮上することなく反落で終わりました。
東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は連日で1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は6,421万株、売買代金941億円となりました。出来高は先週末より増加しましたが、売買代金は横ばいでした。売買代金は連日で1,000億円を割り込むなど活況な商いとは言えませんが、大型株市場のような閑散相場という状況ではなかったようです。
ただ、株価指数は反落となりました。終値で900ポイントを維持しましたが、今後は個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。
ファーストリテイリングが上場来高値更新、不祥事報道のゆうちょ銀行は上場来安値を更新
個別銘柄では、薄商いの中でファーストリテイリング(9983)が堅調に推移して年初来高値を更新(上場来高値更新でもあります)しました。
また、通信株が総じて値を上げ、ソフトバンクグループ(9984)が大幅高となり、日本電信電話(9432)と楽天(4755)は年初来高値更新となっています。さらに、ハイテク株ではソニーが孤軍奮闘の大幅続伸となり、機械株ではクボタ(6326)が久々に年初来高値を付けたのが目を引きました。
一方、半導体関連銘柄が売られ、東京エレクトロン(8035)が一時▲6%安に迫る急落となり、アドバンテスト(6857)も一時▲5%超安の急落となりました。さらに、日本電産(6594)、NEC(6701)、三菱電機(6503)、シャープ(6753)なども下落して引けています。
その他では、週末に高齢者向けの投信販売で不適切行為が報じられたゆうちょ銀行(7182)が売られて年初来安値を更新(上場来安値でもあります)となっています。
新興市場(東証マザーズ)では、とモルフォ(3653)が値を飛ばしてストップ高で引け、ZUU(4387)も爆騰して一時ストップ高まで買われました。一方、メルカリ(4385)が安く推移し、終値でまたしても公開価格(3,000円)を割り込んでいます。
葛西 裕一