こうした鉄板の質問に答えられること以外にも、面接官のフィーリングに「合わせる」こと、つまり「この人と一緒に働きたい」と思わせることが大切です。

見た目で悪目立ちしないこと

新卒の就活では「リクルートスーツに白いシャツ。清潔感のある髪型で髪色は暗めにする」という暗黙のルールが浸透しています。

女性の場合「化粧は全体的に薄く、アイシャドウは光沢を抑えたナチュラル系の茶色、口紅は肌なじみのいい色。前髪は目にかからないようにして、髪が長い人は後ろでひとつにまとめておく」などのさらに細かいルールが当然とされています。

一見、無難で個性がないイメージがありますが、個性が強いと逆に面接官から敬遠される可能性があるので、面接では個性を出しすぎないよう注意が必要です。

個性を抑えて一緒に働く姿をイメージしてもらう

個性が強いとほかの学生たちの中で悪目立ちすることがあり、面接官も入社後に一緒に仕事をするイメージがわきにくいのです。また、社会人になると奇抜な見た目や行動はどうしても悪目立ちしてしまうので、服装も言動も「一般常識」内におさまるよう求められます。入社する前から個性が光っていると、入社後の新人研修で苦労するのが見えてしまうのです。

同じような服装、髪型、化粧で通した方が「この人と同じ会社で一緒に働けるか」と、面接官はイメージしやすくなります。

ある保険会社から内定を得た学生は後日、採用担当者から「あなたは面接室に入った瞬間から内定でした」と言われたそうです。それくらい、見た目は想像以上に面接官の印象を左右する要素だということがわかります。

まとめ

新卒の就活では、企業は膨大な数の学生のエントリーシートを読み、面接まで進む学生を選び、その後2次面接、3次面接などを経て内定を出します。たくさんの学生の中からごく少数を選ぶのですから、面接官も内定者を決めるのは相当迷うはずです。

とはいえ、学生側にとっても、面接官のフィーリングに合うかどうか、一緒に働く姿をイメージしてもらえるかどうかは、本人の努力ではカバーしきれないものがあります。そこを少しでもカバーするのが、面接官との受け答えと、清潔感のあるリクルートスタイルです。

自分なりに身なりをきちんと整え完璧な受け答えができたにもかかわらず、内定が得られなかったときは、地道に就活を続けることです。自分と一緒に働く姿をイメージしてもらえる人を探してみると良いでしょう。

林 加奈