株価が乱高下する今、「リスクを抑えた運用ってどうすればいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。2026年3月は原油高や米国金利の動向など、外部環境の影響で市場が揺れています。

2026年2月2日~3月19日「日経平均株価」終値の推移1/4

2026年2月2日~3月19日「日経平均株価」終値の推移

出所:各種資料をもとにLIMO編集部作成

そんな時に有効なのが投資信託による分散投資です。今回は、調査結果をもとに、国内株ファンド3つの違いと活用方法について解説します。

1. 【投資信託】不安定な相場環境で注目される国内株ファンド3選

まずは、自分に合った「リスクとコストのバランス」を一覧で確認しましょう。

3つの国内株ファンドの比較表2/4

3つの国内株ファンドの比較表

出所:各種資料をもとにLIMO編集部作成

5つの重要な項目(投資対象、組入銘柄数、購入時手数料、信託報酬、分配金)で比較しましたが、主なポイントとして3つ解説します。

1.1 ①コスト面

コストを抑えたい場合は、購入時手数料が無料で信託報酬も低い「e MAXIS Slim」の2ファンドが有利です。

1.2 ②定期的なインカム

定期的な現金(分配金)を受け取りたい場合は、年2回分配を行っている「日経平均高配当利回り株ファンド」が有力な選択肢となります。

1.3 ③分散度合い

分散度合いで言えば、TOPIXが1658銘柄と最も広く市場全体をカバーし、高配当ファンドは特徴のある30銘柄に集中投資しているという違いがあります。

2. 【投資信託】eMAXIS Slim(日経平均・TOPIX)シリーズの特徴

「eMAXIS Slim」シリーズは、特定の指数と同じ動きを目指す投資信託です。業界最低水準のコストで、効率よく運用できるのが特徴です。

3つの国内株ファンド「上位10銘柄」3/4

3つの国内株ファンド「上位10銘柄」

出所:各種資料をもとにLIMO編集部作成

2.1 e MAXIS Slim 国内株式(日経平均):日本の“エース級”225社

アドバンテストやファーストリテイリングなど、日本を代表する有名企業が対象です。指数の性質上、半導体関連など値動きの激しい銘柄の影響を受けやすいですが、市場が反転した際のパワーも期待できます。

2.2 e MAXIS Slim 国内株式(TOPIX):日本経済を“丸ごと”カバー

トヨタ自動車を筆頭に、銀行、商社、内需関連など1600社以上に幅広く資金を散らします。特定の1社の不祥事や急落によるダメージを、「網羅的な分散」によって薄めることができる、最も堅実な選択肢です。

これら2つは分配金を出さず、運用益を自動で再投資するため、将来に向けて複利効果を狙いたい方に向いています。

3. 【投資信託】日経平均高配当利回り株ファンドの特徴

「株価が下がっても、配当金がもらえるなら耐えられる」という方には日経平均高配当利回り株ファンドも検討するとよいでしょう。日経平均の中から、特に配当利回りの高い「小松製作所」「武田薬品」「商船三井」など30社を厳選しています。

3.1 年2回の“おこづかい”が、投資を続けるモチベーションに

年2回の分配金実績があり、設定来累計では1万口当たり3610円が還元されています。原油高などの逆風下でも、しっかり利益を出して配当を維持できる「稼ぐ力」のある企業が中心です。

年2回の分配金は、販売会社との契約によっては分配金を自動で再投資する設定を選ぶことも可能です。そのため、定期的な現金受取を目的とする方だけでなく、再投資による複利効果を狙う運用スタイルにも柔軟に対応できます。

ただし、インデックス型に比べると管理費用(信託報酬)が少し高い点や、購入時に手数料がかかる場合がある点はあらかじめ押さえておきましょう。

4. まとめにかえて

今回は、国内株に投資できる3つの投資信託を比較して解説しました。コストを重視するか、分配金を重視するかによって選ぶべきファンドは異なります。

また、分散度合いの違いもリスク管理において重要なポイントです。

  • とにかく無難に、日本市場全体に分散したい方
    → eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
  • 日本を代表する大手企業の成長を追いかけたい方
    → eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
  • 暴落時でも「分配金」という現金収入を求める方
    → 日経平均高配当利回り株ファンド

今の相場環境だからこそ、自分の投資方針を明確にすることが大切です。新NISAなども活用しながら、長期的な資産形成に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

参考資料

菅原 美優