株式市場の振り返り-日経平均株価は4日続落、一時20,300円割れ手前まで下落
2019年6月3日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 20,410円(▲190円、▲0.9%) 4日続落
- TOPIX 1,498.9(▲13.3、▲0.9%) 4日続落
- 東証マザーズ株価指数 872.4(▲31.7、▲3.5%) 大幅4日続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:312、値下がり銘柄数:1,782、変わらず:46
- 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
- 年初来高値更新銘柄数:11、年初来安値更新銘柄数:471
東証1部の出来高は12億2,894万株、売買代金は2兆1,136億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。先週末の米国株安と円高進行を受けた売りが優勢となる中、週初ということもあり模様眺めに徹する投資家も少なくなかったようです。売買代金は2兆円台を維持しましたが、低調な商いで終わっています。
そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏での推移となりました。寄り付き直後には一時▲295円安となって20,300円台割れ手前まで下落しましたが、その後はもう一段の下押しはなく、後場はやや膠着状態となりました。最後はやや挽回したものの、これで4日続落となり、終値ベースでは2月8日(終値20,333円)以来の安値水準で引けています。
なお、TOPIXも同じような値動きで4日続落となりました。終値は1,500ポイントを割り込みましたが、これは大幅安の幕開けとなった大発会(1月4日)以来のことです。TOPIXの下落度合を見ると、今回の調整局面が厳しいことを示唆していると言えましょう。
東証マザーズ株価指数は大幅4日続落、売買代金は5日連続で1,000億円超
東証マザーズの出来高は6,457万株、売買代金1,031億円となりました。出来高は先週末より増加しましたが、売買代金はほぼ横ばいでした。個人投資家の物色意欲がやや一服しましたが、売買代金は5日連続で1,000億円超を維持するなど、閑散相場という状況ではありませんでした。
しかしながら、利益確定売りが嵩んだ結果、株価指数は▲3.5%安の大幅下落となる4日続落で終わりました。終値でも5日ぶりに900ポイントを割り込んでおり、今後の動向が注目されます。
ソフトバンクGが一時▲7%安に迫る急落で4日続落、シャープやパナソニックが安値更新
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が一時▲7%安に迫る急落で4日続落となり、キーエンス(6861)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)なども大幅安となりました。
また、小売株にも総じて下げ止まりの気配が見られず、ローソン(2651)やユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)などコンビニ株が全て年初来安値を更新し、イオン(8267)、高島屋(8233)、良品計画(7453)なども年初来安値更新となっています。
その他では、日産自動車(7201)、マツダ(7261)、ホンダ(7267)などの主力自動車株や、シャープ(6753)やパナソニック(6752)など主力ハイテク株も取引時間中に安値を付けたのが目を引きました。
一方、ファーストリテイリング(9983)が堅調に推移し、三井不動産(8801)など不動産株も大幅上昇となりました。また、日立製作所(6501)やオリンパス(7733)なども値を上げましたが、限定的な値動きに止まっています。
その他では、位置情報を利用したスマホ向け新作アプリ「ドラゴンクエストウォーク」を年内に配信すると発表したスクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)が一時+7%超高まで急騰して年初来高値となり、共同開発したコロプラ(3668)もストップ高まで買われたことが注目を集めました。
新興市場(東証マザーズ)では、串カツ田中ホールディングス(3547)が一時▲15%安に迫る暴落となり、アンジェス(4563)やサンバイオ(4592)など医療バイオ関連株も大幅下落となりました。また、ユナイテッド(2497)やZUU(4387)も急落しています。
葛西 裕一