共働きの家庭が増えているなか、「家事分担」についてさまざまな意見を耳にします。「共働きなら家事分担も半々にすべき」と考えている人がいる一方、「夫ほど稼いでいないなら、家事は妻がするべき」という意見も。
「収入額を家事分担に反映させる」という考え方は、果たして本当に正しいのでしょうか。片方に不満が偏らないためにも、家事と仕事のバランスを考えておきましょう。
家事分担を決める前に考えておきたいこと
家事分担に偏りがあると、夫婦の片方だけがずっと不満を抱えてしまうことに。夫婦げんかに発展する前に、以下の項目を踏まえて家事分担を話し合っておきましょう。
「家事の大変さ=仕事の大変さ」とは限らない
「家事をしてほしいなら俺ぐらい稼いでよ」と考えている人には、「俺は仕事で大変だから」という気持ちが隠れているのでしょう。しかし、家事と仕事の大変さを天秤にかけること自体が間違っている可能性もあります。
仕事はたしかに大変ですが、周囲から評価されたり、労働に対する給料をもらったり、周囲の人や社会と繋がることができます。その一方、家事は給料を得ることがなく、「だれからも評価されない」「家のなかで細々としているだけ」といった状況も珍しくありません。
仕事と家事の大変さを同じように捉えているのなら、一度切り離して考えてみてはいかがでしょうか。
家事の時間も考慮して
仮に夫婦のどちらかが「収入が低いけれど勤務時間が長い」状態の場合、仕事と家事を一気に担うと時間に余裕がなくなってしまします。これでは、片方だけに負担が重くのしかかってしまうことに。収入面だけでなく、仕事に費やしている時間も視野に入れておきましょう。
給料が上がらない時期の仕事事情
保育園の送り迎えのため、時短勤務を選択した女性もたくさん存在しています。しかし、その一方で「時短勤務になったら昇格しなくなった」「昇給どころか収入が減った」というケースもあるようです。
保育料はかさみ、子どもに関する出費もある。それなのに、時短勤務で収入が増えず昇給も期待できない…。このような状態が続くと、金銭的だけでなく精神的にも辛くなってしまうでしょう。
とはいえ、生活のためには共働きをしなくてはならない…。そんな状況だからこそ、夫婦間の家事や育児の協力は必要なのかもしれません。