長引く物価上昇により、老後の生活資金に対する不安が高まっています。実際のところ、シニア世代は年金での暮らしをどう感じているのでしょうか。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、「年金でさほど不自由なく暮らせる」と回答した人は60歳代・70歳代ともに1割程度にとどまりました。

一方で、「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と答えた人は、二人以上世帯で約3割、単身世帯の60歳代に至っては50.7%と半数を超えています。

生活にゆとりがない理由としては、いずれの世帯類型・年代でも「物価上昇等」が5割強で最多となっており、インフレが年金生活を直撃している実態が浮き彫りになっています。

老後の資金源としては、もちろん「公的年金」が基盤となりますが、60歳代では就業による収入(二人以上世帯:42.5%、単身世帯:29.2%)や、金融資産の取り崩し(各世帯類型とも25〜30%程度)に頼らざるを得ないのが現実です。

いざという時に困らないために、まずは老後の生活の土台となる「公的年金制度」の仕組みと、現在の平均受給額について正しく知ることから始めましょう。