田中貴金属工業が公表する金の店頭小売価格(税込)は、高騰が続いています。
2026年1月には1グラムあたり2万9815円という過去最高値を更新し、2月20日時点でも2万7000円台と高値で推移しています。
これほどの価格上昇を見ると、「今から金投資を始めるのは手遅れではないか」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、長期的な視点で資産を育てる「純金積立」であれば、始めるタイミングに遅すぎるということはないでしょう。この記事では、2016年から2025年までの10年間、毎月1万円を積み立てた場合のシミュレーション結果を詳しく解説します。投資元本120万円がどのように増えたのか、具体的な数字で確認していきましょう。
1. 【純金積立】毎月1万円を10年間続けたらどうなる?《シミュレーション》
ここでは、過去10年間の金価格の大きな変動を踏まえ、純金積立を続けた場合に資産がどのように増えるのか、最近の価格水準を用いてシミュレーションします。
1.1 シミュレーションの前提条件
- 積立期間:2016年1月から2025年12月までの10年間
- 積立方法:毎月1万円を定額で購入する「ドルコスト平均法」を採用(購入は各月の最初の営業日の価格を適用)
- 積立回数:全120回
- 購入手数料:税込1.65%と想定し、手数料を引いた9835円を毎月の金購入に充当
- 評価価格:2026年2月時点の価格(1グラムあたり2万7000円)で算出
1.2 投資元本と手数料の内訳
- 投資総額(元本):1万円 × 120カ月 = 120万円
- 手数料の合計:165円(1万円の1.65%) × 120カ月 = 1万9800円
- 金購入資金の総額:120万円 - 1万9800円 = 118万200円
1.3 10年間の運用実績を試算
2016年から2025年の終わりにかけて、金価格は1グラム4000円台から2万円を超えるレベルまで、歴史的な値上がりを見せました。
2026年1月末には3万円に迫る2万9815円を記録しましたが、2月に入ってからは過熱感が和らぎ、2万7000円台で推移しています。
このような価格動向の中、10年間着実に積み立てを続けた場合の最終的な運用結果は、次のようになります。
- 購入した金の総量:約149.23グラム(平均購入単価:約7908円/グラム)
- 2026年2月時点の評価額(1グラム2万7000円で計算):149.23グラム × 2万7000円/グラム = 402万9210円
- 運用による利益:+282万9210円
※売却時の買取価格や税金は計算に含んでいません
この試算によると、運用益は投資元本を約235%も上回り、資産は約3.3倍に増加した計算です。
2016年頃には4000円台だった金価格が、2026年の初めには2万7000円まで上昇したため、積立を始めた頃に安く購入できていた金地金の価値が飛躍的に高まったことが大きな要因です。
この結果から、「ドルコスト平均法」がいかに有効かが分かります。10年という長期間には価格が伸び悩んだ時期もありましたが、価格が低い時に自動で多くの量を購入していたことが、現在の価格が高い局面で大きなプラス効果を生み出しています。
相場の変動に左右されずに着々と積立を続けることが、長期的な資産形成において非常に有効な手段であることを示す結果と言えるでしょう。
