株式市場の振り返り-日経平均株価は小反発、一時+132円高も上値の重い値動き

2019年5月22日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,283円(+10円、+0.1%) 小反発
  • TOPIX 1,546.2(▲4.0、▲0.3%) 続落
  • 東証マザーズ株価指数 890.9(+19.1、+2.2%) 3日ぶり大幅反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:945、値下がり銘柄数:1,097、変わらず:99
  • 値上がり業種数:15、値下がり業種数:18
  • 年初来高値更新銘柄数:64、年初来安値更新銘柄数:57

東証1部の出来高は12億334万株、売買代金は2兆930億円(概算)となり、いずれも前日より小幅減少となりました。米国株は大幅反発となりましたが、米中貿易交渉の先行きが不透明な中、様子見スタンスが進みました。売買代金はかろうじて2兆円を維持しましたが、厳しい低水準の商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は上値の重い展開となりました。寄り付き直後に一時+132円高まで上昇したものの、その後は徐々に上げ幅を縮小し、大引け直前には一時▲5円安のマイナス圏に沈む場面が見られました。最後はやや盛り返してプラス圏でフィニッシュしましたが、上値の重さが際立つ値動きだったようです。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、後場の半ばからマイナス圏へ沈んだまま引けました。中小型株への買い戻しは限定的だったことを示唆していると言えましょう。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり大幅反発、売買代金は4日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,632万株、売買代金980億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は増加しています。個人投資家の物色意欲がやや回復して売買代金は1,000億円近くまで増加しましたが、4日連続の大台割れとなっています。

ただ、一部主力株に買い戻しが入り、株価指数は+2%超高の大幅上昇となって3日ぶりの反発となりました。再び900ポイント回復が視野に入りましたが、個人投資家の物色意欲回復が大きな焦点になると思われます。

オリエンタルランドが5日連続の上場来高値更新、スズキは一時▲6%安に迫る急落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が堅調に推移し、ダイキン工業(6367)や資生堂(4911)が大きく値を上げ、リクルートホールディングス(6098)は年初来高値を更新しました。

また、オリエンタルランド(4661)が取引時間中に5日連続となる上場来高値更新となっています(終値は下落)。

その他では、軟調な値動きが目立つハイテク株の中で、“ファーウェイショック”とは無縁に近い富士フイルムホールディングス(4901)とオリンパス(7733)が値を上げて、いずれも年初来高値を更新したのが目を引きました。

一方、反競争的行為の疑いでインド子会社への調査が報じられたスズキ(7269)が一時▲6%安に迫る急落となり、終値も▲5%安を大きく上回りました。また、自動車株では様々な混乱が続く日産自動車(7201)が3日連続で年初来安値を更新しています。

さらに、小売株も全般的に売られ、三越伊勢丹ホールディングス(3099)やニトリホールディングス(9843)が年初来安値を付け、セブン&アイ・ホールディングス(3382)も大幅安となりました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が急騰して年初来高値を更新し、窪田製薬ホールディングス(4596)やオンコリスバイオファーマ(4588)も爆騰しました。一方、前日に急騰した串カツ田中ホールディングス(3547)が急落し、ウォンテッドリー(3991)も同様に急落しています。

葛西 裕一