育児で手のかかる時期の共働きは、母親の負担が大きく、苦労ばかりの毎日となります。働き先も勤務時間も自由に選択できなかったり、家事をしてから慌ただしく身の回りを整えて出勤する中で、子どもの体調も気になります。

日本では、教育費の家計負担割合が大きく、大半の家庭で共働きしながらの育児となります。厚生労働省の「専業主婦世帯と共働き世帯の推移」によると、平成26年度には共働き世帯は専業主婦世帯の約1.6倍になっています。ゆくゆくは年金受給年齢や定年を70歳に引き上げるかもしれないという話も出ています。

「もう少し子どもと一緒にいたい」けれど「収入を少しでも増やさなくては」教育費や住宅費、老後の資金のことも気になり、働かなくては対応できないのが実情です。

子育てしながら仕事をしたいと望む母親の現実

まだ子育てに手のかかる時期、子どもの預け先が確保できても、荷物を抱えて送り迎え、園・学校の行事が負担になってきます。かなりの無理をしながら頑張っているのが日本の共働き家庭なのです。

そして、子どもが所属するところには必ず「保護者会」があります。子どもの数は減っているものの、役員の仕事はなかなか減りません。兄弟の数だけ役員の順番が回って来ます。園や学校・学童保育、習い事にも保護者会がありますし、地域には町内会・子ども会・自治会などもあり、複数の役員をかけもちしている家庭も珍しくありません。

こうした役員活動は母親が負担することを前提に進められることも多く、仕事・家事・育児に加えてダメ押しのように負担となってくるのです。子どもを育てるのに育児以外の仕事が多すぎる…子どもにとっても母親にとっても、大きな負担となっています。

フリーランスという働き方

子どもも母親も、共働きの「犠牲」とならないようなベストな働き方はあるのでしょうか。ここで、フリーランスという働き方について見てみましょう。

フリーランスは、企業に属さずに収入を得る働き方で、データを見ると意外な多さに驚きます。ランサーズ株式会社が2018年4月に発表した、「フリーランス実態調査2018年版」によると、日本におけるフリーランス人口は1,119万人、人口に占める割合は17%という高さです。

子育て中の女性だけでなく、様々な年齢やライフスタイルの人がフリーランスという働き方を選択しているようです。子育て世代で共働きの前提となる保育園や学童保育ですが、入園できる可能性も低く待機数も尋常ではありません。また、転勤のある家庭の場合、転居のたびに母親は転職せざるを得ないケースも多くなっています。

フリーランスの働き方ではフルタイム勤務のような収入を確保することは容易ではありません。しかし、これまでの経験を活かして家庭と仕事の両立を希望する場合、メリットのある働き方だといえます。フリーランスの仕事を募集するクラウドソーシングのサイトでは、翻訳・Webライティング・経理事務などの仕事が募集されていますので、細切れの時間を使ってコツコツ作業していくことも可能です。

リモートワークが可能な職種であれば、転居しながらでも、スキルを磨くことで仕事を続けることも可能となります。

フリーランスのデメリット

働いた分だけ自分の収入になるフリーランス。会社に縛られず、自分のペースで仕事ができますが、月給として保障があるわけではなく、有給休暇もありません。デメリットとしては、自分で動かなければ収入も途絶えてしまう点でしょう。

スケジュール管理を含めて自己管理が重要となりますので、短時間で集中して仕事にあたる姿勢や、仕事内容を定期的に見直していく計画性もポイントとなります。

フリーランスの確定申告