1.3 10年間の積立投資シミュレーション結果

2016年から2025年末にかけて、金価格は1グラムあたり4000円台から2万円を超える水準へと大幅に上昇しました。

2026年1月末には3万円目前の2万9815円に達しましたが、2月に入ると価格はやや落ち着き、2万7000円前後で動いています。

このような価格変動のなか、10年間地道に積立投資を続けた場合の最終的な運用結果を見てみましょう。

  • 購入した金の総量:約149.23グラム(平均購入単価は約7908円/グラム)
  • 2026年2月時点の評価額(2万7000円/グラムで計算):402万9210円
  • 運用による利益:+282万9210円

※このシミュレーションには、売却時の手数料や税金は考慮されていません。

今回の試算では、運用益が投資元本を約235%上回り、資産は約3.3倍に増えたことになります。

これほど驚異的なリターンが生まれた最大の要因は、2024年以降に発生した「歴史的にも極めて異例な急騰」にあります。

2016年から数年間、金価格は緩やかな上昇傾向にありましたが、2024年を境に上昇スピードが加速し、わずか2年ほどで価格が倍以上に跳ね上がるという、過去に例を見ない推移を辿りました。この「かつてない急騰局面」がシミュレーションの最終盤に重なったことが、資産を3倍以上に押し上げる強力なブーストとなった点は無視できません。

「ドルコスト平均法」が支えた安定感

この結果で特に注目すべきは、単なる「値上がり益」だけでなく、「ドルコスト平均法」が機能した点です。

  • 安値圏での仕込み: 価格が4000円〜6000円台と比較的安かった積立初期に、自動的に多くの数量を買い溜めることができていました。
  • 高値掴みの回避: 2024年以降の急騰期には、毎月1万円という定額設定により、購入するグラム数を自然に抑えることでリスクを分散しています。

10年の間には価格が停滞・下落した時期もありましたが、市場の動きに一喜一憂せず、淡々と積み立てを継続したことが、結果として歴史的な高騰の波を最大限に活かす形となりました。これは、長期的な資産形成において、一括購入ではなく「積立」がいかに安定した効果を発揮するかを示唆する貴重なデータと言えるでしょう。