4. 【65歳以上・リタイア後の生活】65歳以後に増えやすい支出とは?

4.1 現役時代に比べて減る支出もある

退職後は、通勤費や仕事用の衣類、平日の外食など、働いていたからこそ発生していた支出は次第に少なくなります。そのため「老後の生活費は下がる」と考えがちです。

4.2 見落としやすいのが医療費の増加

一方で、年齢とともに増えやすいのが医療費です。定期的な通院や薬代が必要になるケースも多く、ひとつひとつは少額でも、継続的に家計へ影響します。大きな病気がなくても、医療費の支出は現役時代より増える可能性があります。

4.3 医療費を含めた支出構造の見直しが重要

さらに、在宅時間の増加による光熱費や、趣味・人付き合いに使うお金が重なると、生活費全体は想定ほど下がらないこともあります。

リタイア後の生活費は「減る前提」で考えるのではなく、医療費を含めてどの支出が増えるのかを整理しておくことが大切です。

5. 【65歳以上・リタイア後の生活】支出は「増える」より「読みにくくなる」

リタイア後の家計で注意すべきなのは、支出項目そのものよりも、支出の発生時期や金額が不規則になりやすい点です。

現役時代は、通勤費や昼食代など、毎月ほぼ一定額が発生する支出が多く、家計の見通しを立てやすい傾向があります。

一方、リタイア後は、医療費の自己負担、家電の買い替え、冠婚葬祭といった、発生時期を事前に読みづらい支出が増えていきます。

これらの支出は、必ずしも一度に高額になるとは限りませんが、月ごとの支出額にばらつきを生みやすく、赤字の月が発生する原因になりがちです。

平均的な月次収支だけを見ると問題がないように見えても、こうした「ある月だけ大きく膨らむ支出」が重なることで、貯蓄の取り崩しが想定より早く進む可能性があります。

老後の家計では、支出額の大小よりも、変動の大きさをどう受け止めるかが重要な視点となるでしょう。