「肋骨外れてもええから強く押せ!高齢者じゃない限り簡単には外れんって言われたけど、高齢者で外れたら絶対訴えられるよなぁ……」
「女性で老人とかだと肋骨折れたりするとか聞いて、怖くてやれない」

他にも、講習を受けたのが6年前だとか、講習は受けたけど内容を覚えてないだとか、手順を間違えたらどうしよう、などの声もあり、目の前にAEDによる処置が必要な人がいても、使うことができる人は意外に限られているのかもしれません。

実際、強制わいせつや傷害罪にあたるのか?

『AEDガイド』が、数回にわたって弁護士に行った取材によると、「手順を間違えた」「肋骨を折った」などの過失があっても、一般人であれば民事でも刑事でも訴えられて負けることはないようです。救命活動を行ったのが看護師や医者であれば可能性はあるようですが、基本的には刑法の「緊急避難行為」にあたり、罪にはならないようです。

同取材内では、セクハラなどに関しても、人命救助の手順から逸脱しない限り、「強制わいせつ」などにはあたらないと述べられています。つまり、AEDパッドを貼るために服を破く、ブラジャーなどの下着を外す、心臓マッサージのために胸を触るという行為が、期せずして痴漢やセクハラだとされてしまう懸念は、ほぼ杞憂のようです。ただ、ほとんどの場合において、ブラジャーを外す必要はないとのことです。

また、最近では、AEDとともに三角巾を設置しているところもあり、もし女性の裸に配慮するならば、AEDパッドの上にそういったものをかぶせて胸を覆うこともできるようです。

「いざ」というときのために

日本AED財団は、次のような呼びかけをしています。

「呼吸があるかどうかの判断は難しい。でも心臓が止まっているかどうかの判断はAEDがして教えてくれる。まずはAEDを使おう!」
「心停止の現場に居合わせた人が胸骨圧迫を行うことで約2倍、AEDを用いた電気ショックでさらに2倍、救命率が高まります。胸骨圧迫とAEDで電気ショックを行うと半数以上の人を救命できます」

実際に使う機会はなかなかないとは思いますが、もしも目の前にAEDが必要な人、必要としているかもしれない人がいれば、いつでも躊躇せずに使い、命を助けられるように、心構えだけはしておきたいところですね。

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