子どもを出産した直後の女性は、本能的に子どもを守ろうとします。“ガルガル期”と呼ばれることもある、産後すぐの時期。まるで肉食動物が「ガルガル~」とうなりながら敵を威嚇している姿が想像できてしまうほど、母親というものは子どもを守ることに命をかけているのです。
しかし、これは女性である以上避けて通ることができないもの。たとえ相手が我が子であったとしても、目の前にいる生まれたての2人目を守ろうと防御してしまうのです。
2人目が生まれるまで、大切に育ててきた上の子。かわいくないわけがありません。上の子もあきらかにバタバタしているママの姿を見て、できないなりにお手伝いしたり、我慢をしたりしているのです。ママのためにと思って行動しているけどうまくいかなかったり、我慢の限界が来てしまったりして、ママのところに助けを求めてやって来るのではないでしょうか。
ママとしては、健気な上の子にしっかりと手をかけてあげたいと思いながらも、そんな余裕がなくて目の前にいる我が子にイライラをぶつけてしまう人も多くいます。本当のところは、上の子へイライラしているのではなく、うまくやりたいのにうまくできない自分の情けなさにイライラしている人がほとんどです。
上の子にイライラしてしまうのは、ママが悪いわけでも上の子が悪いわけでもありません。上の子もママ自身も、それぞれが新しい環境に慣れようと一生懸命頑張っているということを認めることから、まずスタートしてみてはいかがでしょうか。
上の子をそっと抱きしめてママも一緒に優しい気持ちになろう
上の子にイライラしてしまうと悩んでしまうママは、上の子にも下の子にもしっかりと愛情を持てている証拠。下の子がお昼寝をしている間に、そっと上の子を抱きしめてあげるだけでもじゅうぶんな愛情表現です。
上の子を抱きしめてあげると、カチコチに固まっているママの心もふっとやわらかくなるもの。「イライラしすぎて止められない!」と落ち込んでしまうときこそ、しっかりと上の子を抱きしめてあげてください。
川西 まあさ