株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅続落、「令和」ご祝儀相場にはならず

2019年5月7日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,923円(▲335円、▲1.5%) 大幅続落
  • TOPIX 1,599.8(▲18.0、▲1.1%) 続落
  • 東証マザーズ株価指数 953.7(+9.0、+1.0%) 5日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:623、値下がり銘柄数:1,457、変わらず:60
  • 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
  • 年初来高値更新銘柄数:117、年初来安値更新銘柄数:119

東証1部の出来高は15億6,494万株、売買代金は3兆2,176億円(概算)となり、いずれも先々週末(4月26日)より増加しました。10連休の最後に米国トランプ政権が中国輸入品への課税強化を示唆したことから、目先の利益を確定する動きが強まりました。

また、決算発表後の銘柄に対する売買も膨らんだことから、売買代金は3月26日以来となる3兆円超えとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。米中貿易摩擦の再燃懸念で売りが嵩んだ結果、後場の終盤には一時▲383円安まで下落する場面も見られました。

最後はやや戻したものの、終値で4月15日以来となる22,000円割れで引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、下落率は日経平均株価より小さく収まりました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への売り圧力が優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は5日続伸、売買代金は連日の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,761万株、売買代金966億円となり、いずれも先々週末(4月26日)より増加しました。ただ、増加はしたものの、売買代金は連日で1,000億円を下回るなど盛り上がりに欠けた商いとなったようです。

しかし、株価指数は+1%弱の上昇となり、これで5日続伸となりました。再び1,000ポイントの大台復帰を目指すのか、個人投資家の物色意欲の回復次第となりそうです。

コマツ、村田製作所、富士通などが暴落、好決算発表のソニーは急騰

個別銘柄では、米中貿易摩擦問題の再燃懸念により、機械株を中心に大幅下落となる銘柄が続出しました。特に、先々週末(4月26日)の決算発表で減益見通しを公表したコマツ(6301)は終値でも▲10%超安の暴落となり、SMC(6273)、日立建機(6305)なども急落しました。

また、ハイテク株では先々週末に減益見通しを公表した村田製作所(6981)が一時▲15%超安の大暴落となり、アルプスアルパイン(6770)や太陽誘電(6976)も暴落し、富士通(6702)も一時▲10%超安の暴落となっています。

その他では、先々週末に決算発表を行ったデンソー(6902)やアイシン精機(7259)が急落するなど、トヨタ系を始めとする自動車部品株が大幅安となったのが目を引きました。

一方、先々週末に好決算を発表したソニー(6758)が一時+7%高に迫る急騰となり、日立製作所(6501)も一時+5%高に迫る大幅高となり、両銘柄とも年初来高値を更新しました。さらに、オリンパス(7733)やHOYA(7741)などの精密機器株も年初来高値更新で引けています。

その他では、花王(4452)と資生堂(4911)が揃って値を上げて高値更新となったのが注目されました。

新興市場(東証マザーズ)では、ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)が▲19%安に迫る暴落でストップ安となり、CYBERDYNE(7779)も大きく値を下げました。一方、そーせいグループ(4565)やアンジェス(4563)など医療バイオ関連株の一角が大幅高となっています。

葛西 裕一